◆ ドラ1指名公言せず…補強ポイントは「全部です」

 DeNAは10日、翌日に迫ったドラフト会議に向けてスカウト会議を実施。三浦大輔監督と進藤達哉編成部長が会議後にオンライン取材に応じた。

 監督として初のドラフト前日会議に出席した三浦監督は上位指名候補者を映像で確認。「楽しみな選手が沢山いるなと思って見ていました。20〜30人くらいは見ましたね」と明かし、評判の高い高校生投手については「身体つきもそうですけど、完成された投手が多い」とコメント。大学生投手の有力候補についても「投球テクニックとか、高い技術を持った投手が多い」との評価を口にした。

 また、指名が重複した際のクジ引き役を三浦監督が務めることも決定。初の大役へ「当然、正装して行きます」とトレードマークのリーゼント姿での登場を示唆し、クジは「利き手が右なんで、右手で!」と172勝を挙げた右腕に託すとした。

 昨年より2週間ほど早い開催となるドラフト会議について、進藤編成部長は「去年よりもドラフトが早く、大学のリーグ戦が遅れたという側面もあり、秋にもう一回チェックしたいなという事ができなかった。色々なことがあって全体が見えにくいイメージ」と、今年ならではの難しさについても言及。

 「夏までは高校生中心で、大学は甲子園終わりからと思っていたが、活動がお休みになったりと、大学社会人は見る時間も回数も少なかった。難しさを感じています」とコロナ禍でのスカウト活動の苦労を吐露した。

 それでも「例年通り素材のいい選手、1年目からの活躍が期待できる選手がたくさんいる印象」と話し、1位指名の候補選手については「だいたい5〜6人までは絞れたかなという感じ」と、例年と同じく1位指名選手は当日に決定する方針を示した。

 今年はセ・リーグ最下位でドラフト会議を迎えることになったが、補強ポイントは「全部です」とキッパリ。「必要なところに必要な選手が取れたらいいなと思っています」としながら「即戦力の選手が取れれば良いなとは思います」と本音もこぼれた。

 「ドラフトの難しいところで1巡目が決まらないと下も決まらない。そこが決まって全体が決まる感じ。指名の流れにもよりますけれども、6〜7人になるイメージを持っています」と明かした。

 近年はドラフト巧者の印象が強いDeNA。即戦力なのか、高校生指名に踏み切るのか。 「終わってからみんなが笑顔になれたら良いな」との編成部長の言葉通り、期待通りのドラフトになることを信じたい。

取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)

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