あまりにも“日常を取り戻した”あとの光景であった。しかし、日々、新型コロナウイルスの感染者数が増え続けるこの状況下で、それは狂気のようにも映って──。
【写真】NiziUのリマに激似! Zeebraの元妻の中林美和
2021年8月29日、愛知県常滑市内で行われた日本最大級の野外ヒップホップイベント『NAMIMONOGATARI』で、客同士が密集してライブを楽しむ様子を撮影した写真や映像がSNSにアップされ、炎上している。凄まじい熱気ゆえ、マスクを外す者も多い。なかには「歌ってくれ!」と聴衆にむかって煽りをいれていたアーティストも。会場ではアルコール類の販売も行われていたという。
収まらぬ炎上に、参加したラッパーたちは続々とSNSなどで謝罪文を投稿。なかでもいち早く謝罪をしたのが、Zeebraだった。参加者のなかで最もビッグネームだった彼はツイッターでこう発信した。
《昨日のNAMIMONOGATARI、県のルールに則ってると聞いていたので出演しましたが、開けてみたら危険な状況でした》
《自分の事務所スタッフは消毒液を配布しながら会場を回り、自分のステージでも注意を促しましたが、そもそも出演すべきでは無かったという意見もごもっともだと思います》
しかし、この“即謝罪”もむなしく、同業者はツイッターを通して納得のいかない胸の内を明らかにしていった。
大規模フェスを仕切るには力不足な運営だった
ヒップホップの地位向上に努めてきたCreepy NutsのDJ松永は、《悲しいし、恥ずかしいし、情けないし、悔しいし、気持ちの整理がついていない状況です》と落胆の色を隠さず、かつて自らも東海地区で野外フェスの発起人を務めたことのあるSEAMOも、《あれやられたら僕らの苦労が一瞬で水の泡になる…。愛知県にも、お客さんと共にしっかりと感染症対策をやっているライブイベントもあるのに》と暗にフェスを批判してみせた。
30日夜、主催者である『office keef(オフィスキーフ)』は公式サイトで経緯説明と謝罪文書を掲載。長文で綴られた文章は、このような反省の言葉で終わっている。
《今回の出演者はイベント制作には一切関係ありません。全て制作会社の弊社に責任があります事、よろしくお願い申し上げます》
8000人が集まったとされる今回のライブでは、ソーシャルディスタンスが保たれることもなかったという。
「この制作会社の代表の方は今、ネット上では“コロナを拡散させた悪人”とみなされて、特定作業や中傷を受けています。同社は日本最大級のヒップホップフェスをやるにしては、規模が小さかった。フェスの実行委員会の問い合わせ先もこの代表の個人番号となっているほどです。チケットの返金をめぐる対応が悪かったこともSNSで告発されていました。大規模イベントを取り仕切るにしては少々“力不足”感が否めませんでしたね」(イベント制作会社幹部)
こうした一連の騒動を通じ、Zeebraの発言内容に懐疑的な目を向ける者も少なくないという。さる音楽業界関係者の弁。
主催者との親交と“他人行儀”
「2005年から開催されている『NAMIMONOGATARI』、過去にはジブさん(Zeebraの愛称)の所属事務所が主催していたこともあります。実は今年も“制作協力”という名目で名前を連ねています。
初期のころからこのイベントに出演し続け、MCを務めていたこともある彼が謝罪文で、まるで“自分はゲストで呼ばれただけ”といったような、他人事かのような自己保身の態度にガッカリしました。イベントの代表が名古屋に韓国料理店をオープンさせたときもジブさんは花を贈ったりしていましたし、主催者との長きにわたる親交があったはずなのですが……」
『NAMIMONOGATARI』の公式YouTubeチャンネルには過去の動画も公開されているのだが、「2017」の開催時にZeebraは「かなり長い間やってるんですけど、今年もハンパないラインナップでがっつり盛り上げるんで」と熱いメッセージを寄せていた。
黎明期からジャパニーズヒップホップを支え、まさしく業界の“トップランカー”であり続けてきたZeebraだが、ここ数年、どうもその勢いに陰りがみえてきたとみる向きもある。
「昨年8月に葉山で美女と不倫していたことが写真つきで報じられ、その年のうちに中林美和さんと離婚しました。’16年にも中林さんにツイッターで“モラハラ夫”ぶりを暴露されたことも。ふたりの娘であるリマさんは昨年からアイドルグループ『NiziU』のメンバーとして活躍しています。
国内外から人気のあるグループですから、Zeebraさんが私生活で何かを起こすたびに“リマちゃんに迷惑かけないで”とファンから叩かれるようになりました。“ヒップホップの頂点”だったころと現在とでは、少し立場が異なります」(週刊誌記者)
自身も今年1月に新型コロナに感染していたZeebra。その当時もSNSで「知人も去年の春頃にコロナで命を落とした」ことをつぶやいていたばかり。
《ヒップホップシーンを牽引する立場として責任を感じてます》
ツイッターでの謝罪文、彼はこのように締めくくっていたが、その責任は本人の想像以上に重いものなのかもしれない。
外部リンク週刊女性PRIME
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