今回の東京オリンピックから正式種目となった、スケートボード。ノンバイナリーを公表している、アメリカ代表のアラナ・スミス選手が7月26日に女子ストリートに出場。結果は20位となったものの、SNSで発信したパワフルなメッセージに注目が集まっている。
有明アーバンスポーツパークで行われ、コース上のセクション(障害物)を使って技を披露する「ストリート」に出場したアラナ・スミス選手。
アラナ選手は2013年、12歳のときにスケートボード世界最高峰の大会「X Games」で史上最年少メダリストになったこともある実力者。今大会もメダルを期待されていたものの、結果は予選敗退。
しかし、技を失敗しても競技を楽しみ続ける姿や、試合中に見せたビッグスマイルが注目を集めていた。
また、アラナ選手は男性や女性といった枠に自身の性別をあてはめない、第三の性とも呼ばれる「ノンバイナリー」を公表しており、試合では自身の代名詞である「They/Them」と書かれたスケートボードを使用したことが話題に。
『Out Sports』によると、東京オリンピックに出場するLGBTQ+アスリートは169人。2016年のリオオリンピックのときよりも約3倍になっているそう。
i don't think i'll ever be as happy as Alana Smith is while they're skateboarding at the Olympics and I'll do whatever they need to protect them and make sure they're always THIS HAPPY AND MORE FOREVER ALANA IS PRECIOUS PROTECT THEM AT ALL COSTS pic.twitter.com/eXmZ6S2xeR
— mikala (@mikalapaula) July 26, 2021
そんなアラナ選手は試合後、Instagramを更新。今回のオリンピックへの思いをつづった。
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「今回のオリンピックの目標は、幸せでいること、そして私のような人のために“目に見える象徴”になることでした。理想に向かって努力してきた自分を、人生で初めて誇りに思います。私は、メダルよりも自分の幸せを選びました。自分自身を責めず、心から笑えたときに、今までの経験から抜け出したいと思ったんです。そして今、抜けだすことができました」
「これまでの人生で初めて、生きていることに幸せを感じているし、ここにいるのが運命だと思っています」
10代の頃はメンタルヘルスにも悩んだというアラナ選手。波乱万丈な人生を支えてくれた周りの人への感謝の気持ちで投稿を締めくくった。
新種目として盛り上がりを見せたスケートボード。「大会のためだけではなく、スケートボードが大好きだという気持ちを持ってまた滑るのが楽しみ」と語ったアラナ選手の姿に、勇気づけられた人も多いはず。
外部リンクコスモポリタン