USニューズ&ワールド・レポート誌が毎年発表している「世界最高の国ランキング」2021年版では、日本は前年の3位からさらに順位を上げ、2位となったが、これは高い技術力や安全性が評価されたようだ。では、中国人は「日本の国力」についてどう感じているのだろうか。中国のQ&Aサイト・悟空問答にこのほど、「日本の総合的な国力についてどう思うか」質問するスレッドが立てられた。

 日本の総合的な国力について、多くの中国人が示していた見方は「現在の中国ほどではないが非常に強い」というものだった。ただ、どの分野がどの程度強いかについては、人によって見解が異なるようだ。ある中国人ユーザーは、「どの国と比較するかによって違う」と主張した。経済、人口、国土面積、軍事、科学技術などを総合するとかなりの実力があり、欧州と比較すれば英仏の次くらいに位置するが、残念なことに「東アジアの怪物のそばに生まれてしまった」ので強さを感じないと分析している。同じような理由で、「小国の中では強国」と評する中国人ユーザーもいた。

 総合的な国力の順位で言えば、「2位」という声や、「上位5位以内には入っている」という意見もあった。2位と答えた中国人ユーザーは、隠された軍事力、独自の文化、科学技術の基礎があること、インパクトのあるイノベーション、国民の団結力など、強さの理由はいくらでも列挙できるとした。5位以内と答えた人は、日本の国力を認めながらも、飛び抜けて強い米中ロ3カ国と比べてしまうとかなりの格差があると主張した。

 他には、日本が強い国とはいえ、恐れる必要はないという声もあった。この中国人ユーザーは日本の国力を「世界5位」としたうえで、こんなに小さい国が5位になったのは奇跡的で、中国も学ぶことは多いものの「少子高齢化」のために放っておいても60年もすれば勝手に自滅する、と独自の推測を披露している。

 中国では経済力や科学技術、文化など、日本の強さは認めつつも「中国ほどではない」ということははっきりさせたいようだ。また、米国とロシアも日本とは全く比べものにならない大国だ、という人も多かった。しかし「最高の国ランキング」2021年版では、中国は17位、米国とロシアはそれぞれ6位と24位だったので、何を基準にするかで「国力」は変わってくるということかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)