27日放送の『
サンデーモーニング』(テレビ朝日系)で、ジャーナリストの
青木理氏が東京オリンピック開催について持論を展開した。
番組は「こんな試算がある」として、「従来より感染リスクが2倍のインド型変異ウイルスデルタ株が蔓延し、東京オリンピック期間中には(東京都で)感染者が1000人を超える可能性がある」と紹介する。
青木氏は東京オリンピックの開催について、「ワクチンが100万回っていうことは、ある程度目標を達してきたんですけれど、ただこれ忘れちゃいけないのは、オリンピックもう7月23日、一か月切ってるんですけれども、これには間に合わない」と指摘する。
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そして、「イギリスなんかがそうですけれども、ある程度(ワクチンを)打っていても、デルタ株で増えてるところもあるんですよね。だからとても集団免疫の作れるような体制には、このままワクチンを打ってもオリンピックには間に合わないということになってくる」と語る。
続けて、「そうなってくると、まさにシミュレーションの通り、オリンピックの競技をやっている最中に、緊急事態宣言が発令しなくちゃいけないような状況になるって言う可能性がすごく高い。つまりそれってことは、大阪で一時期あったようなオリンピックの競技をやってる一方で、医療にもアクセスできないで、自宅にいて命を落とすような人が出るって言うような状況になりかねないわけですよね」と私見を述べる。
さらに、「先ほどの宮内庁長官の発言なんですけど、天皇の政治責任、あの政治利用とかね、あるいはその天皇の発言が政治的にいろんな影響を及ぼしちゃいけないっていうのは、これ原則なんですけれども、今回に関してはおそらく同じ思いを一般市民の8割くらいは持っている。それも蹴散らし、専門家の無観客がいいんじゃないかっていう意見も蹴散らし。その天皇陛下のこういう発言もある種無視をし、突き進んでいくわけですね」とコメント。
そして、「二つ考えなきゃいけないのは、一つはきちんと責任を取りなさいよって言うことが一つ。もう一つは我々
メディアもね、オリンピックの競技はもちろん伝えるんだけれども、そのある種の感動物語みたいなものがいっぱい出てくると思うんですね。それはそれは素晴らしいと思うんだけれども、それと同時に、きちんとその感染の状況だったりとか、政府の問題点だったりとかってことを、報道機関としてね、きちんと伝えていけるかどうかっていうあたりは、このオリンピック期間中のメディアの姿勢ってところも少し問われるんだなっていうことは、僕も自戒しながら考えないといけないなと思ってますけどね」と話した。
青木氏の発言には「その通り」「開催する意味を感じない」「誰が責任を取るのか明確にするべき」という賛同もあったが、「都合のいい時だけ天皇陛下を持ち出さないでくれ」「オリンピックに反対するのなら、メディアはオリンピックを伝えないでほしい」「反対しながらオリンピック報道を是とするのはおかしい」「コロナ関連の発言に明確な根拠がない」という指摘で、賛否両論となった。