スマートフォンで写真を撮ったら、たいていはフィルターなどの加工を施さないままSNSで共有することが習慣になっているのではないだろうか。自然なありのままの一瞬をとらえた画像には、どこか惹きつけられるところがある。

「撮った写真を素早く加工、スマートフォンで気軽に使える画像編集アプリ7選」の写真・リンク付きの記事はこちら

とはいえ、スマートフォンにさまざまなアプリを入れておけば最先端の画像編集や加工機能を活用できるのだから、もったいないとも言える。画像編集機能はソフトウェアとハードウェアの性能が向上するに従って、絶えず進化を続けているのだ。

そこで、ぜひ試してほしいおすすめの画像編集アプリを紹介しよう。優れた性能と使いやすさに驚くかもしれない。

「Google フォト」

「Google フォト」は、撮影した写真を単にクラウドにアップロードして保存するだけのアプリではない。利便性に優れた保存機能と検索機能にも増して、編集機能も優れている。基本機能としては、画像のトリミングやサイズの変更、明るさやコントラスト、彩度や暖かみの調節、シャドウの強調などが揃っている。

Google フォトが際立つのは、グーグルのアルゴリズムを使ったフィルターの機能だ。数々のフィルターから好きなものを選んで写真の見た目をよくしたり背景をぼかしたりできるほか、明るさやコントラストを調節して空の雰囲気を変えたりもできる(もちろん、アプリが空を検知した場合に限られる)。

Google フォトは無料で、Android版とiOS版がある。

アップルの「写真」アプリ

アップル製品にインストールされている「写真」アプリは、思っている以上に優秀な画像編集アプリだ。画像を開いて右上の「編集」をタップすると、スマートフィルターで「自動」で補正するボタンが表示される。このほか「露出」や「ブリリアンス」「シャドウ」「ハイライト」などを手動で調節したりもできる。。

この写真アプリには手軽に使える「ノイズ除去」の機能もあり、ざらついた質感を軽減できる。また、傾きの補正やトリミングのツールもある。フィルターもさまざまなものが用意されており、写真の全般的な見た目を大きく変えられる。スライダーを移動させれば、エフェクトの強度も調節可能だ。

PHOTOGRAPH BY APPLE PHOTOS VIA DAVID NIELD

「Snapseed」

「Snapseed」は、無駄がなく洗練されたインターフェースだが、見えないところに多彩な画像編集ツールや機能が隠されている。アプリをあれこれ触ってみると、明るさやコントラスト、ホワイトバランス、露出、色温度などを調節できる各種機能のほか、トリミングや構図の変更といった基本的なツールも見つかる。

SnapseedにはPC用の画像編集ツールでしか使えないような機能も数多く盛り込まれている。例えば、気になる部分を指でこすって補正できるブラシや、1カ所にフォーカスできるレンズぼかし機能などだ。さらにはフィルターも多種多様で、あれこれ調節したり手を加えたりすれば「これぞ」と思える仕上がりに編集できる。

Snapseedは無料で、Android版とiOS版がある。

PHOTOGRAPH BY SNAPSEED VIA DAVID NIELD

「Pixlr」

楽しさと使いやすさに優れた画像編集アプリのひとつが「Pixlr」だ。見事な数の機能が揃っており、画像に文字を書き込んだり、空を塗りつぶして別のものに置き換えたりと、何でもできる。ハイレヴェルなツールが勢ぞろいしているにもかかわらず、Pixlrはどんな機能でも使いやすいのがいい。

画像のモザイク加工に回転やトリミング、赤目補正、多彩なフィルター、画像の縁どりなど、数え上げればキリがない。いいアイデアが浮かばなくて困ったときは、ワンタップで使える自動補正機能を試してみよう。その画像に最も適した設定に修正されるので便利だ(被写体や明るさなどが考慮される)。

Pixlrは基本機能が無料で、機能によっては追加で課金が必要になる。Android版とiOS版がある。

PHOTOGRAPH BY PIXLR VIA DAVID NIELD

「Afterlight」

「Afterlight」を数分ほど使ってみれば、本格的な画像編集アプリであることがわかるだろう。プロ仕様だが、ユーザーインターフェースのデザインは必要最低限のミニマリスト仕様だ。機能は豊富で、便利なフィルターの数々や使い勝手のいいツールが揃っており、これ以上は望めないほど素晴らしい画像に仕上げてくれるだろう。スマートフォンやほかのアプリとの連係も容易で、画像の出力や保存、共有は実にスムーズだ。

Afterlightの機能を知り尽くすには、かなりの時間が必要かもしれない。画面の下に並んだ5つのアイコンを使って画像をカスタマイズし、好みのエフェクトに仕上げよう。画像の色あいを調節したり、画像に文字を書き込んだり、二重露出のような効果を加えたり、画像を回転させたりできるほか、レイヤー処理も可能だ。

Afterlightは基本機能が無料で、機能によっては追加で課金が必要になる。Android版とiOS版がある。

PHOTOGRAPH BY AFTERLIGHT VIA DAVID NIELD

「Adobe Lightroom」

アドビのクラウドサーヴィス「Creative Cloud」の有料会員でなくても、優れた画像編集アプリ「Adobe Lightroom」をスマートフォンで利用できる。Lightroomは直観的に使える実力派の画像編集アプリだ。プリセットで画像を手早く加工したいときでも、自分で見た目を徹底的に調節したいときでも、多くの場面で役に立つこと間違いなしである。

Lightroomは驚くほど多彩な機能を揃えている。トリミングや露出、コントラスト、シャドウ、ホワイトバランス、彩度、輪郭の強調、ぼかし、かすみ除去、ジオメトリ編集ツールなどは、ほんの一例にすぎない。画像の全体的な雰囲気を変えたくないときは、部分編集も可能になっている。

Adobe Lightroomは基本機能が無料で、機能によっては追加で課金が必要になる。Android版とiOS版がある。

PHOTOGRAPH BY LIGHTROOM VIA DAVID NIELD

「VSCO」

最も古くからあって信頼されている画像編集アプリのひとつ「VSCO」なら、ほぼどんな人でも満足できるだろう。画像を自動加工したい、多数ある選択肢からワンタップでフィルターをかけたい、色や露出、コントラストを徹底的に試したい──どんな望みでも、「VSCO」ならきっと役立つツールが見つかるはずだ。それにユーザーインターフェースは、どこをとっても美しい。

主に利用することになるであろう機能はふたつある。まず「プリセット」(厳選されたフィルターが並んでいる)、そして「調節」(肌の色からぼかし効果まで何でもある)だ。画像編集アプリの定番機能がひとつ残らず揃っているうえに、幅広い選択肢から選べる文字入れ機能や角度調節機能などもある。

VSCOは基本機能が無料で、機能によっては追加で課金が必要になる。Android版とiOS版がある。

PHOTOGRAPH BY VSCO VIA DAVID NIELD

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