英ウェールズの農家で今月、“第三の目”を持つ子牛が見つかり話題となっている。農場に検査で訪れた獣医が見つけ、あまりの珍しさからTwitterに投稿したところ大きな反響があったという。『The Daily Star』『North Wales Live』などが伝えている。

英ウェールズ北西部プルヘリ(Pwllheli)在住の獣医マラン・ヒューズさん(Malan Hughes)が現地時間10日、Twitterに投稿した牛の写真が注目されている。牛には額の真ん中に“第三の目”があり、獣医であるマランさんでさえ「今日、こんな子牛を見つけたんだけど、未だに信じられない。誰かこんな牛見たことある?」と驚きの声をあげた。

マランさんはウェールズ北部グウィネズ(Gwynedd)の農場に牛のツベルクリン反応検査で訪れており「三つ目の子牛を見た時は驚いたと同時にワクワクしたのを覚えています」と当時を振り返り、地元メディアのインタビューにこのように語った。

「獣医にとって先天性奇形はそれほど珍しいというわけではなく、過去には顔面中央に目が1つしかない単眼症の羊や、頭が2つある動物を見たことがあります。ただ三つ目の子牛というのは初めてでした。」

「その子牛は生後4か月ほどで、額の真ん中にある第三の目にはまつ毛や瞼もありました。外から見た限りでは何の問題もないようでしたが、目はしっとりと潤っており、潤滑油作用がある脂のようなものが分泌されていました。ただその目が機能しているのかどうかは全くわかりません。」

なお『North Wales Live』は非常に珍しいケースとしながらも、インド東部のタミル・ナードゥ州で7年前に三つ目の子牛が誕生していたことを伝えている。人々はこの牛を、第三の目を持つというヒンドゥー教のシヴァ神の生まれ変わりと信じて“シヴァ”と名付けて崇拝したそうだ。

ちなみにマランさんのTwitterには、

「第三の目って神秘的。」
「不思議な力が宿っているという話もあるそうよ。」
「インドで産まれたら、違う運命だっただろうに。」
「いっそのことインドに売ったら?」
「これはまさに『Holy Cow(ホーリー・カウ/聖なる牛)』だよ。」
「人間も脳に第三の目を持っていると聞いたことがある。」
「これはキメラだよ。双子の一方が胎内で吸収されてしまったんだ。」
「先天性疾患にすぎないわ。」
「CTスキャンを撮って欲しいな。」
「しっかりとした研究をしてみたいね。」

といったコメントが多数届いており、マランさんはあまりの反響の大きさに携帯電話の電源をオフにしたそうだ。

ただこの子牛の今後について聞かれると、マランさんは次のように冷静に答えている。

「あの子牛は目が3つある以外、特に変わったところはありません。食用として育てられているため、いずれは他の牛たちと同じ運命をたどるでしょうね。第三の目があるからと言って、特別な待遇をすることはないでしょう。」

画像は『The Daily Star 2021年5月11日付「God-like three-eyed calf discovered in UK ‘the strangest thing vet has ever seen’」(Image: Malan Hughes WS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)