中国は社会主義国であり、政府が強い権限を持っている。日本とは様々な点で違いがあると言えるが、中国メディアの網易は4日、「日本人は中国をうらやんでいる」と主張する記事を掲載した。中国に短期滞在する日本人は皆、「中国を大絶賛して帰っていく」と自画自賛しているが、果たして本当なのだろうか。

 記事は、「日本人は中国をうらやんでいる」と主張する根拠として、複数の事例を挙げている。その1つは「中国がスマホ社会」になっていることだという。中国社会におけるスマホ依存は日本の比ではなく、「スマホ1つあれば買い物ができるので現金が要らず、串肉1本からデリバリーできる」と、もはやなくてはならないものになったと伝えている。モバイル決算やデリバリーの浸透が、新型コロナのロックダウンの時に大いに役立ったのは確かだろう。

 またスマホがあれば、「タクシーも呼べるし、シェアサイクルも使える」と紹介している。中国のタクシーは日本と違って非常に安く、スマホで呼び出せるのでとても便利だ。シェアサービスも、スマホ1つで簡単に登録し利用することができる。

 記事はほかにも、「能力重視の会社」、「高齢者を大切にする」、「シェアエコノミーが発展している」ことなど、中国には日本人のうらやむ良さがたくさんあると伝えている。

 確かに中国には、日本などほかの国との違いは多く、コロナ禍でそれが浮き彫りになったと言えるだろう。しかし弊害も多く、コロナ抑制にスマホのアプリを活用したことで、個人情報の管理や、スマホを持たない高齢者が置き去りにされるなどの問題も指摘されている。記事は中国を自画自賛しているが、中国の「有利有弊」という言葉のとおり、良い面もあれば悪い面もあるということではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)