グローバル化が進んだ現代では、以前と比べて異文化交流が盛んに行われるようになったが、それでも異なる文化に対しては多少の誤解が含まれるものだ。中国メディアの快資訊はこのほど、日本アニメに見られる中国文化に対する誤解について指摘する記事を掲載した。

 記事がまず指摘したのが、「中国人女性と言えばチャイナドレスにお団子ヘア」という設定だ。これは日本の多くのアニメで見られる「中華娘」の定番の設定だが、実際のところ今の中国でチャイナドレスにお団子ヘアの女性を見かけることはほとんどない。チャイナドレスはイベント時などの特別な機会や、一部の飲食店の従業員が着る程度となっている。

 また、日本アニメに出てくる中国人の姓はほとんどが「李、王、劉」に限られていることを指摘した。中国人からするとこの種の姓は「数十年前の古臭い感じ」がするそうだ。確かに中国には他にも多くの姓があるが、中国5大姓である「李王張劉陳」だけで4億人近くになると言われているので、これはそれほど大きな誤解ではないかもしれない。

 このほか、「中華料理と言えば麻婆豆腐」、「中国人と言えばカンフー」、「中国が強いスポーツは卓球」などのイメージも多少なりとも誤解があると主張した。中華料理にはほかにもたくさんの種類があり、中国人がみんなカンフーや卓球をしているわけではないからだろう。

 さらには、中国四大名著に含まれる「西遊記」と「三国志」に対する誤解も甚だしいと指摘した。これは、西遊記の三蔵法師が日本では女性として描かれるケースがあることや、三国志の登場人物を萌えキャラ化していることなどを指しているのかもしれない。中国人からするとこれは「とんでもないこと」のようだ。

 確かに、アニメの影響力は小さくないため中国に対するイメージが固定化されてしまうことはあるかもしれない。実際の中国を知るには自分の目で見てみるのが一番だと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)