夜から早朝にかけてをメインの活動時間とし、昼間はカーテンを閉ざして眠る…。そんなイメージをもたれがちな夜型人間の実態を描いた漫画がTwitterで話題です。

【漫画】「夜型人間の実態」全編を読む

そう。夜型人間は、少しずつ就寝時間がズレていった結果、逆に超早寝早起きになる時期があったりするもの。

しかし、よほどの強い意志や、出社・登校といった社会的縛りがない限り、ごく自然に元の夜型生活に戻っていく…という生活を繰り返していたりします。

この無限ループの経験者は思いのほか多いようで、投稿には9600件以上の「いいね」が。リプ欄には「めちゃくちゃわかる…」「俺や」「完全に同意」「高校生のとき夏休みとかこれやった」「早朝寝て昼過ぎパターン固定してる人はまだちゃんとしてる方」と共感の声が多数寄せられました。

投稿された、漫画家の石川聖(@ishikawasei)さんにお話を伺いました。

夜型だけど、どの時間の良さも味わいたい
――夜型人間の1人として共感しかありません!なぜこのテーマを漫画にしようと思われたのですか?

基本的に夜型生活をおくっている自分が、たまに超早寝早起きになるのがなんだかおもしろくて。それで漫画にしてみました。何気なく描いたものでしたが「自分もそうだ」「これは自分のことだ」という反応がとても多かったのが印象的でした。

――ええ、私もまさに「自分のことだ」と刺さりました。夜型人間歴は長いのですか?

いつから夜型になったのかはっきりとはわからないですが、今思えば、中学生の頃に深夜ラジオを聴くようになって、夜中の心地よさを知ったのが始まりだったかもしれません。多くの人が眠っている時間帯は世界が静かなので、どこか呼吸が楽になり、適度な感傷に浸れます。

――すごくわかります。静かな時間を過ごせますよね。一方で、夜型生活で困ることはありませんか?

役所や銀行、病院に行く用事があるとき、宅配便の受け取りなんかはやはり困ります。が、仕方ないですよね、これは。

――夜型生活から抜け出したいと思われることは?

抜け出したいとは思わないですが、早朝や昼間にも、その時間帯ならではの良さがあるので、どれも味わいたい気持ちはあります。だから睡眠時間がズレたりもします。

見切りをつけなくちゃと泣いた夜も。だけど今も楽しく漫画を描いています
――Twitterにさまざまな漫画を投稿されています。Twitterというメディアに投稿される際に心がけていることがあれば教えてください。

Twitter漫画を描き始めてまだ日が浅いので今も模索中ではありますが、なるべくシンプルにするように心がけています。今回の「夜型人間の実態」も、もっと話を広げてページ数を増やすことも可能でしたが、単純化して1ページにまとめました。

――すごく読みやすかったです。過去の投稿に「漫画家の泣くとき」という漫画がありましたが、これもシンプルなのに、とても印象的なお話でした。

漫画家としてはじめて取材を受けるきっかけになった漫画です。私は2000年にヤングチャンピオンの漫画賞で佳作を受賞して以降、6本の読み切り作品を掲載してきましたが、10年ほど連載が決まらなくて…。「このまま芽が出なければ、自分で区切りを付けなければならないのだろうな」と苦しんでいたときの大切な記憶を描きました。

――そこから約10年後の2019年、青年漫画誌「モーニング」で初連載を実現されました。

「人間入門」という漫画で、女の子の頭部によく似た生物を拾った少年の物語です。連載は終了していますが、今も楽しく漫画を描き続けています。自分の漫画が評価されないときはやっぱり苦しみますが、気づくと次の話を考えているんですよね。これからも、人の心にあるかなしみ、おかしみなどを、言葉と画と物語にしていきたいなと思います。

「好き」という気持ちを大切にマンガを描き続ける石川聖さんは、109人の漫画家がコロナ禍の日常をリレー掲載した 「MANGA Day to Day」(講談社)にも参加。作品は上巻に掲載されています。またTwitterには、今回の「夜型人間の実態」のように、日常のひとコマをくすりと笑える視点で切り取った漫画が多数投稿されているので、興味のある方はぜひ覗かれてみてはいかがでしょうか。

(まいどなニュース特約・鶴野 ひろみ)