Martyn Lucy via Getty Images

フェラーリのジョン・エルカーン会長兼CEO代行が、今週開催された株主総会で2025年までに初の「all-electric Ferrari」を発表予定だと投資家に語りました。フェラーリはこれまでにPHEVを出したことはありましたが、完全な電気自動車の開発には否定的な姿勢を示していました。

エルカーン氏は総会で次のように述べています

「われわれは高度に統制が取れた体制で電動化戦略を実行して続けており、モータースポーツとロードカーの両方でこれらの技術解釈と適用を実行することは、フェラーリのユニークさと情熱を新しい世代に伝える大きなチャンスになる」

「期待されるとおり、われわれは高いハードルを設定することから始めた。モーターレースで培ったノウハウを活用したプラグインハイブリッドカー、SF90ストラダーレおよびSF90スパイダーという素晴らしい技術成果とドライビングエクスペリエンスを生み出した。これらは、スタイリングとパフォーマンスの両方において、フェラーリの最高の伝統を受け継いでいる」

「2025年に発表する予定の初の全電動化フェラーリにも非常に期待しており、マラネロのエンジニアやデザイナーが夢見るような、フェラーリの歴史でも画期的な出来事となることを確信する。われわれは、変化が加速するこのエキサイティングな10年を、私たちが行うすべてのことにおいて、卓越性と情熱の限界を新たなレベルに押し上げるための、さらなる方法を切り開くものだと考えている」

一方、電気自動車化とならぶもうひとつの自動車業界の潮流である自動運転化については、まだ完全な自動運転車をやるつもりはないとの考えを示しつつ「規制の進展や顧客が好みに応じ、特にGTセグメントでは自動運転技術の特定の機能を採用していく」と述べました。

フェラーリと言えば、長年続けてきたF1世界選手権への参戦に加え、2月には2023年よりWEC(世界耐久選手権)のLMH(Le Mans Hypercar)カテゴリーへの参戦を発表しています。ハイブリッドプロトタイプカーを使用するLMHへの参戦が、新しいフェラーリ製EVへの技術フィードバックに役立てられることになるのかもしれません。