コロナ禍の中で迎える二度目のゴールデンウィーク。東京や大阪などの都府県では連休期間まで新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が適用される見込みだが、人々は今年のGWをどう過ごそうとしているのか。今回、ウォーカープラス編集部では読者1727人を対象に「今年のGWはどうする?」をテーマにアンケートを実施。今年のGWの予定や、コロナ禍でのおでかけに対する意識を調査した。

【グラフで見る】今年のGWは5〜7連休が多い。1727人の独自アンケート結果を詳しく見てみる

※調査はウォーカープラス編集部が2021年4月2日〜4月8日、読者1727人にアンケートフォームにて実施。

■今年のGW、約4割の人がおでかけ予定あり

2021年はGWに関連する祝日がすべて平日にあたり、昭和の日(4月29日)の翌日は平日となるため、カレンダー通りの場合は5月1日(土)から5月5日(水・祝)までの5連休。ただし、飛び石となっている平日に休みをとれば7連休以上にもできる。

今回の回答者に今年のGWの土日も含めた休日数をたずねたところ、5日が17%ともっとも多く、次いで6日(16%)、7日(12%)と続いた。その一方で、10日以上と回答した人は10%おり、7日以上の休日数(7日、8日、9日、10日、それ以上)になると回答した人を合計すると28%に。およそ4人に1人は平日に休みをとって連休を伸ばすようだ。

例年のGWの過ごし方では「毎年どこかに旅行・おでかけをしていた」が40%、「2〜3年に1回は旅行・おでかけをしていた」が16%で、半数以上がGWになるとおでかけをしていたと回答。

その上で今年のGWの予定を聞くと、「旅行やおでかけはせずに基本的に家で過ごす」が30%と最多。「近場や日帰りでおでかけの予定を立てている」(29%)が僅差で続いた一方、「国内旅行の予定を立てている」人は7%に留まった。「帰省する予定を立てている」(3%)と合わせても、GWに旅行やおでかけの予定がある人は全体の39%と、今年もGWの巣ごもり志向は続くことが予想される。また、「海外旅行の予定を立てている」と答えた人は0%という結果になった。

おでかけの予定がある人に「誰と出かけるか(※複数選択可)」についても質問すると、もっとも多かった回答は「家族と」(66%)で、「恋人・夫婦で」(23%)、「1人」(17%)、「友人と(5人以下)」(10%)という結果に。誰かと外出するとしても家族やごく身近な人に限って、という人がほとんどだ。

さらに、予定しているおでかけ先を自由回答で答えてもらったところ、最多キーワードは「温泉」(6%)に。次点以降は「近場」(5%)、「公園」(4%)、「実家」(4%)、「県内」(4%)と続いた。長距離移動や密集リスクを避けるキーワードが上位を占める中、温泉へ出かけたいという声が上回る結果となった。

■おでかけしない人のGW、自宅で「映像鑑賞」が約6割

GWにおでかけの予定のない人には「旅行やおでかけをしない理由は?(※複数選択可)」と質問。最多回答は「新型コロナウイルス感染拡大防止のため」(82%)で、「どこも混雑しているため」(41%)と合わせ、GWの外出に警戒感を示す人が多い結果となった。「特別に行きたい場所がないため」(16%)や「家にいるのが好きだから」(14%)など、もともとおでかけ志向のない人は2割を下回り、多くの人がコロナ禍でなければ外出したかったという思いをもっていることがうかがえる。

また、出かけないと回答した人に「GWをどのようにして過ごすか(※複数選択可)」についてたずねたところ、特筆して多かったのが「映画・ドラマ・アニメ作品の鑑賞」(59%)。映画館も外出自粛の影響などでなかなか足を運べないため、まとまった時間に自宅で映像作品を楽しみたいと考える人が少なくないようだ。映像鑑賞以外では、「特に何もせず休養をとる」(31%)、「読書」(31%)、「外食や買い物」(30%)、「趣味に時間を費やす」(37%)が30%台で横並びの回答となった。

■コロナワクチン、普及後なら約6割が「おでかけしたい」

今回は、コロナ禍におけるおでかけについての意識調査も実施。回答者全員に「コロナ禍におけるおでかけについてどう考える?」(※複数選択可)と聞いたところ、「公園や野外など、密を避ければ旅行やおでかけをしてもいい」(51%)、「感染症対策をすれば旅行やおでかけをしてもいい」(44%)と、約半数の人が条件付きでおでかけをしてもよい、と考えていることがうかがえる。

かたや、「感染症対策をしても旅行やおでかけはするべきではない」(23%)と、約4分の1の人がおでかけを控えるべきという意見を持ち、「緊急事態宣言が発出されていなければ、旅行やおでかけをしてもいい」(19%)のように情勢に応じて、出かけるかどうかを判断する人もいるなど、コロナ禍から1年以上が経過した今、自粛ムードが全国的に強く広がっていた昨年に比べ、おでかけに対する考えは人それぞれになっている。

国内でも医療従事者に加え高齢者にも接種がスタートした新型コロナウイルスのワクチン。今後、ワクチン接種が普及したら旅行・おでかけをしたいかをたずねたところ、「そう思う」(24%)、「ある程度そう思う」(37%)と考える人は合わせて61%と、約6割の人がワクチン普及が自粛生活を緩和させる一つの目安と考えていると言えそうだ。

一方「積極的には旅行・おでかけしようとは思わない」(19%)、「そうは思わない」(5%)と、ワクチンが普及しても現在の外出自粛をゆるめることには慎重な声も聞かれた。

■年末年始よりもおでかけ志向は増加?場面ごとの判断が進むか

旅行・おでかけを予定している人が約4割という結果となった今回の調査。ウォーカープラスが今年1月に行った年末年始の動向調査では93%の人が「年越しを自宅で過ごした」と回答したことに比べると、同じ長期休みでも外出の意向は増えている。

コロナ禍でのおでかけに対する意識を見る限り、すべて一律に外出を控えるのではないという傾向がうかがえる。場面ごとに外出するか否かの判断基準をもつ意識が個々人に生まれてきたことが、その一因と言えそうだ。また、冬場に比べると野外でのレジャーが楽しみやすい気候になったことから、公園や野外など感染症リスクが比較的低い外出が選択肢に増えたことも理由として考えられる。

一方、今回の調査実施後、東京都、京都府、沖縄県で新たにまん延防止等重点措置の実施が決定したことから、2回目の緊急事態宣言の発出が予想されていた年末のように、GWも今後おでかけの予定を取りやめるケースが増加する可能性もありそうだ。