11日に行われたロッテ対西武の一戦。「2-1」で西武が勝利したこの試合で、ロッテのプロ9年目・26歳の田村龍弘が見せたプレーがネット上のロッテファンの間で物議を醸している。

 「8番・捕手」でスタメン出場した田村は、打撃では「2打数ノーヒット」と結果を残すことはできず。ただ打撃以上に、中盤に相次いだ2つの守備ミスが問題視されている。

 田村に最初のミスが飛び出たのは、「1-0」とロッテ1点リードの4回表1死二塁。ロッテ先発・鈴木昭汰が打席の西武・中村剛也に2球目を投じた直後、二塁走者・源田壮亮が三盗を敢行。ただ、田村は源田を無警戒だったのか、送球体勢にも入れないまま三盗を許してしまう。その後、バッテリーは中村に犠牲フライを打たれ同点に追いつかれた。

 また、田村は「1-1」と両チーム同点の5回表1死一塁でも、打席の山田遥楓に鈴木が投じた5球目のスライダーを後逸(記録は暴投)し、この間に一塁走者・佐藤龍世に三塁まで進塁を許すミスを犯す。直後に山田に犠牲フライを打たれ勝ち越された鈴木はこの回限りで降板となり、そのままチームが敗れたためプロ初黒星を喫する結果となった。

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 どちらも失点につながった田村のミスを受け、ネット上には「今日の敗因は田村のミス、あれが無ければ失点も防げただろうしもったいない」、「源田は直前に二盗してたんだから、牽制挟むとかして警戒してほしかった」、「後逸は捕手にはつきものだけど、三塁まで行かれるのは逸らし方が悪いと言わざるを得ない」といった反応が多数寄せられている。

 同時に、「試合は作ったのに初黒星なんて鈴木があまりにも不憫」、「鈴木の足を引っ張った田村は猛省してほしい」、「今日も含めてずっと白星に値する投球はしてくれてるのに」と、鈴木への同情コメントも複数見受けられた。

 「昨年のドラフトで1位指名を受けロッテに入団した22歳の鈴木は、今季同戦を含め3試合に登板。1試合目の3月28日・ソフトバンク戦は『5回2失点・被安打1』、2試合目の4月4日・日本ハム戦も『7回無失点・被安打2』と好投しながら白星をつかめなかったため、11日の試合では“三度目の正直”でのプロ初白星が期待されていました。この試合も『5回2失点・被安打3』で毎回奪三振をマークするなど試合は作ったのですが、またしても白星には手が届きませんでした。その鈴木をリードした田村は2013年の入団からチームでプレーするレギュラー格の捕手ということもあり、後輩の足を引っ張らずに勝利に導いてほしかったと落胆しているファンは少なくないようです」(野球ライター)

 試合後、チームを率いる井口資仁監督は「点の取られ方がもったいない」と嘆いたことが伝えられている。チームは11日終了時点で「5勝8敗2分・勝率.385」とリーグ4位タイに沈んでいるが、今後の浮上はいかに今回の田村のようなミスを減らしていけるかにも左右されそうだ。

文 / 柴田雅人