生まれた時から“リンパ浮腫”と診断されたアメリカの女性は、隠しきれない深刻なその症状にネガティブな感情を抱いていた。しかしコンプレックスと向き合い自信を持つことができた女性は、むくんだ脚を武器にモデルとしてのキャリアを歩み始めた。『WBIR Channel 10』などが伝えている。

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米テネシー州ノックスビル在住のマホガニー・ジーターさん(Mahogany Geter、23)は、生まれてすぐに“リンパ浮腫”と診断された。これは体内の水分を適切に排泄できないことで、過度のむくみが発生する病気だ。マホガニーさんの場合は左脚だけに水分が溜まってしまい、巨大化してしまうという。

「こんな脚を持っているのは世界中で私だけだと思い、孤独を感じていました。脚の症状は成長しても良くならず、神様が私に呪いをかけたような気分になり、いつも泣いていました。子どもだった私を、大人たちがジロジロと見るんですよ。本当に辛かったです。」

そのように辛い記憶を振り返るマホガニーさんは、なるべく人混みを避け、写真を撮るときは上半身だけが写るようにしていたという。

「上半身だけの写真を撮ることで安心できました。SNSに全身の姿を載せたら、きっと酷い言葉を受けると思うと怖かったですね。周囲の人は私の顔など上半身だけを好きになってくれて、私もそれが心地良かったんです。」

むくんだ左脚は痛みを伴うことなど無いものの、マホガニーさんは「片脚だけで100ポンド(約45キロ)もあるので動くのにも限界がありますし、本当に疲れます。もし私が映画の殺人鬼だったら、早く走って逃げることもできないので終わっていましたね。できることといったら隠れるくらいですかね」とジョークを交えながら悩みを打ち明けた。

自身の左脚に強いコンプレックスを抱いていたマホガニーさんだったが、2017年にある写真家から「モデルにならないか」と声をかけられたという。

マホガニーさんは「もう大人になったし、そろそろ全身を公開してみてもいいんじゃないかなと思ったから」とモデルになることを決意し、左脚を隠すことなく全身の写真を撮り始めた。そしてモデル活動により、マホガニーさんは自分の身体に自信を持つことができたという。

「一度自分のことを可愛いと思えるようになると、他のみんなもそのことに気付き始めるんです。私が自信を持てるようになったこの経験を、コンプレックスで悩む他の人にも伝えていきたいと思いました。」

そしてマホガニーさんは、様々なコンプレックスを持つ女性が美しさの定義を覆す番組『Shake My Beauty』に出演して過去の葛藤を赤裸々に語り、自信を持てるようになった経緯を明かした。

番組が放送されるとポジティブな反響が多く寄せられたと言い、「自分に自信が持てない人を励ますことができて嬉しいです」とマホガニーさんは喜んでいる。

「神様は何か理由があって、あなたが今いる状況においたのです。たとえそれが精神的にどんなに苦しいものでも、神様はあなたなら耐えられるし、上手く乗り越えることができると思って与えたのです。」

自信が持てない人に向けてそのようにメッセージを送ったマホガニーさんは、現在もモデルのキャリアを積みながら多くの人に勇気を届けている。

ちなみにむくみについては医師と相談し、理学療法で軽減できるように話を進めているという。

画像は『Mahogany Geter 2021年3月2日付Instagram「My momma said y’all ain’t ready」「I just be chilling, honestly」、2018年3月22日付Instagram「I wish I was normal girl」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)