どんなに仲の良い友人関係でも、ふとしたことがきっかけで縁が切れてしまうことがあります。

 今回、話を聞いた都内在住の相原麻美子さん(仮名・34歳)もその1人。「15年来の親友にやらかしてしまったんです……」と重い口を開きます。ことの発端は2年前、麻美子さんの親友であるルイさん(仮名・34歳)に彼氏ができたときのことでした。

◆ヤンチャな親友がアイドルの追っかけに

「ルイと知り合ったのは大学生のときで、同じサークルに入ったことがきっかけで仲良くなりました。サークルといっても、みんなで遊んだり飲み会をしているだけのよくあるオールラウンドサークル。ルイは1つ年下でしたが一番の親友で、一緒に飲み会をしたりクラブに行ったりと毎週のように遊んでいました。恋愛に関しては2人とも適当で、ナンパした男の子と遊んだり、彼氏ができても2か月も続かないような相手ばかり。でも、大学を卒業したあとは、私もルイもすっかり落ち着いたんです」

 麻美子さんは卒業後、OLの道へ。一方、ルイさんは美容系の仕事へ進みました。

「社会人になって、私は彼氏がいたりいなかったりと、恋愛はそれなりでした。ルイとは相変わらず仲が良くて、週に1回は必ず電話をしていました。でも、学生時代あんなに遊んでいたルイが社会人になって、一切男遊びというか恋愛に興味がなくなってしまったんですよね。

 仕事で女性としか関わらないうちに、韓流アーティストや2.5次元俳優のようなアイドルにハマるようになってしまったんです。私自身、アイドルとかにハマる気持ちがまったく分からなくて『あんた、いつまでそんなことしてるの……』と口を酸っぱくして言ってました。でも、ルイのアイドル好きはどんどんエスカレートして、そのまま彼氏も作らずに30歳になってしまったんです」

 その頃、麻美子さんは現在の夫と婚約中。そんな時期だからこそ、いつまでもアイドルを追いかけているルイさんのことが心配になったといいます。

◆ついに恋に目覚めた親友。でも…

「アイドルを追いかけていても、恋愛もそれなりにしているのなら、問題ないと思うんです。でも、ルイはアイドルばかり追っかけているせいか理想ばかり高い女になってしまって。別に20代であればそんなに気にならなかったけれど、30代でそれはさすがにマズイのでは……って、いつもルイに言っていました。

 でもルイは『彼氏ならそのうちできるでしょ』って、まるで危機感がないんです。確かにルイは顔も美人だし、その気になればすぐに彼氏もできるし結婚もできると思うんですが……。でも、休みの日は家にこもって相変わらずアイドルの動画を見ているだけ。絶対、彼氏なんてできないだろう……と思ってました」

 しかし、そんな麻美子さんの心配をよそに、ついにルイさんが恋愛に目覚めるときが来るのです。

「ルイから『話があるんだけど……』と言われたので電話してみると、なんと好きな人ができたというんです。相手は飲み会で知り合った美容関係の人と言っていました。話を聞いていると、すでに男女の関係になってしまったと……。その相手とはちゃんと付き合っているのかと聞くと『告白はされてないけれど、多分そうなると思う』と言っていました。

 その後もちょくちょくどうなったのか聞いていたんですが、身体の関係はあるものの、一向に付き合うという話にならないんです。それって遊ばれているだけじゃ……と思って、つい、ルイに『そんな男やめときなよ』『他に女がいるんじゃない?』とアレコレ口出してしまったんです」

◆親友の忠告を拒絶!「もう限界」と絶交へ

 普段なら、麻美子さんがどれだけ口にしても笑って流してくれるルイさん。しかし、このときは違ったようです。

「『私の恋愛なんだから、麻美子にアレコレ言われる筋合いないんだけど!』とルイが突然、怒り出したんです。ルイが怒ることなんて滅多にないから、あとで謝りのLINEを送りました。でもルイからの返信は『麻美子には前から言おうと思ってたけれど、もう限界です』との一言が。そのメッセージを境に、ルイからの連絡が来ることはありませんでしたね……」

 あれから2年経っても、いまだにルイさんからの連絡はないと麻美子さんは肩を落とします。親友のことが心配でアレコレ言いたくなる気持ちも分かりますが、さすがに麻美子さんが悪いかと。もっと、ルイさんの気持ちに寄り添って相談に乗るべきだったのかもしれませんね……。

人間関係でやらかした話―

<取材・文/結城 イラスト/やましたともこ>【結城】
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer