メイクする人にとって欠かせない「クレンジング」。ミルクやジェルなど、さまざまなタイプのクレンジングが展開されていますが、自分の肌にぴったりのものを探すのは至難の業です。

「まずは口コミで評判のよさそうなものから...」と選ぶ人も多いと思いますが、それでもどれがいいのか迷いますよね。そこで今回、巷で人気のクレンジング6商品の「洗浄力」や「使用感」などを使い比べてみました。

肌質や状態によって使い心地などは変わってきますが、購入に迷った際の参考にしてみてくださいね。

洗浄力、保湿感、総合評価は...

試したメーカーは「カバーマーク」「ファンケル」「シュウウエムラ」「DUO」「アテニア」「ビオデルマ」の6社です。

検証方法は、実際顔に塗って使い心地を試したほか、手の甲に、ティントタイプのリップ、マスカラ、アイシャドウ、ペンシルタイプのアイライナーを塗り、落ち方をチェックしました。

商品によってはW洗顔も必要ですし、またよく馴染ませればしっかり落とすことができますが、今回は落ち具合を分かりやすくするため、コスメを塗った部分にそれぞれのクレンジングを30秒なじませてから、水で軽く洗い流してみます。

「洗浄力」、「保湿感」、「総合評価」の3種のカテゴリを、星5点満点で採点していきます。ちなみに記者は、「乾燥肌」と「オイリー肌」の2つを合わせ持つ混合肌。Tゾーンはテカるけど、Uゾーンはカサカサになりがちです。

それを踏まえて参考にしてみてください。

・カバーマーク トリートメント クレンジング ミルク(3300円/200g)

美容液成分を89%配合した、ミルクタイプのクレンジングです。

使い方は、手のひらに適量(3プッシュ)を取り、顔全体になじませるだけ。水またはぬるま湯で洗い流したあと、洗顔料で洗顔します。濡れた手でも使用可能。

使い心地:まるで乳液を塗っているようななめらかい質感で、肌にのせるとスルスルとのびました。ミルクがクッションになり、肌にあまり負担がかからないような感じがします。

洗浄力:アイシャドウはするんと落ちました。他はくるくると何度かなじませるようにしていると、徐々にメイクが浮いてきて落ちるような感覚です。ただオイルに比べると、洗浄力は弱い印象。ティントは色が少し残りました。

保湿感:洗い終わった後のつっぱり感はなし。保湿感もあり、1枚のヴェールが肌を覆っているような感覚です。

洗浄力  ★★★
保湿感  ★★★★
総合評価 ★★★

・ファンケル マイルドクレンジング オイル(1870円/120ml)

落ちにくいメイクもザラつきも、毛穴につまったあらゆる角栓も落としてくれるクレンジングオイル。「@コスメ」のベストコスメアワードでは殿堂入りを果たしている人気商品です。

濡れた手でも使用可能。量は2プッシュが目安です。落とす際は、水、またはぬるま湯ですすぎます。ダブル洗顔は必要です。

使い心地:オイルの伸びもよく、メイクとすぐ馴染んでくれる印象です。

洗浄力:アイシャドウとアイライナーはすぐ落ちました。マスカラとティントは少し落ちにくかったですが、くるくると少し時間をかけなじませているとするんと落ちました。

保湿感:洗い終わった後のつっぱり感はなし。肌のうるおいが保たれているように感じます。

洗浄力  ★★★★
保湿感  ★★★★
総合評価 ★★★★

・シュウウエムラ アルティム8∞ スブリム ビューティ クレンジング オイル(5060円/150ml)

自然由来成分98%、日本つばきのカメリアオイルを配合した、肌に優しいクレンジングオイルです。定番商品ながら2020年も美的や@コスメなどでベストコスメを受賞する人気ぶりです。

使い方は、乾いた顔にやさしく伸ばし、小さな円を描きながら、なじませます。水またはぬるま湯を少量加え、顔全体が白く濁るまでなじませる「乳化」を行い、水またはぬるま湯で洗い流します。ダブル洗顔は不要。

使い心地:オイルタイプですが重くなくさらっとした質感で、肌に負担なくメイクを落とすことができます。

洗浄力:肌になじませていくと、リップ以外は2〜3回くるくるするだけで落ちました。リップの部分は少しなじませる時間を長めにすると、オフできました。洗浄力に関しては、他5商品の中で1番だと感じます。

保湿感:乾燥感もなく保湿されている感じはありますが、洗いあがりは比較的さっぱりしている印象です。

洗浄力  ★★★★★
保湿感  ★★★★
総合評価 ★★★★

5つの機能を兼ね備えたクレンジング

・DUO ザ 薬用クレンジングバーム(3960円/90g)

ザ 薬用クレンジングバームシリーズの中で最もベーシックな商品。クレンジングをはじめ、洗顔、保水ケア、マッサージケア、トリートメントの5つの機能を兼ね備えています。

使い方は、手肌が乾いた状態で、付属の専用スパチュラで適量(さくらんぼ大)とり、マッサージするようになじませます。その後、ぬるま湯でよく洗い流します。W洗顔は不要。

使い心地:最初は固形のバームですが、手に広げるとすぐにとろけ、肌になじみます。質感はオイルより少し重ため。ズボラな記者にとっては、ポンプ式のクレンジングと比べると、スパチュラで取るという作業が少し面倒に感じます。ただクレンジングとしてだけではなく、マッサージクリームなどにもなるマルチさは◎。

洗浄力:アイシャドウとアイラインに関しては比較的スルっとおちたものの、マスカラとリップはくるくるしても落ちにくかったです。

保湿感:洗いあがりはかなりしっとり。ヴェールが何枚も肌を覆っている感覚です。「洗いあがりはさっぱり」派の人は、つい思わずW洗顔してしまいたくなるかもしれないほど、個人的にはしっとり感を感じました。

洗浄力  ★★★
保湿感  ★★★★★
総合評価 ★★★

・アテニア スキンクリア クレンズ オイル(1870円/175ml)

くすみの原因「肌ステイン」をクリアにして肌を明るくするというアプローチのオイルクレンジングです。W洗顔不要、濡れた手でも使用できます(肌が非常に濡れている洗髪後などは、軽く水気を拭き取ってから使用してください)。

目安量はディスペンサー3回プッシュ分。

使い心地;テクスチャは、サラサラととろりの中間という感じ。肌にはスルスルと伸びます。W洗顔不要で濡れた手でも使用できるので、お風呂の中で使えるのは◎。

洗浄力:力を入れなくても落ちる感じがします。リップを落とすのには少し時間がかかりましたが、他は5回ほどくるくるした早めの段階で落ちてきました。

保湿感:しっとりとさっぱりのちょうど中間という印象です。つっぱり感とまでは行きませんが、記者の場合は少し時間が経つと、頬やあご当たりなど、部分的にほんの少し乾燥を感じました。

洗浄力  ★★★★★
保湿感  ★★★
総合評価 ★★★★

・ビオデルマ サンシビオ エイチツーオー D(2530円/250ml)

コットンでふき取るタイプのクレンジングです。メイク落とし+洗顔+うるおいケアをこの1本で叶えてくれます。

使い方は、手や顔は濡らさず使用します。コットンに液をたっぷり含ませ、ファンデーションやアイメイクとよくなじませて、こすらずにやさしくふき取っていきます。落とし終わった後は、洗い流さなくてOKです(好みに応じて洗い流すのもOK)。

使い心地:液体自体はサラサラしており、まるで水を塗っているかのよう。記者の場合、全顔のメイクを落としきるのにコットンを2枚〜3枚ほど使用したので、時間がないときは、この作業が面倒と思うかもしれません。ただ水で洗い流す必要がないので、車や飛行機で長時間旅をする際などには便利です。

洗浄力:アイシャドウやマスカラは、3回ほどふき取ると、落ちました。ただアイラインとリップは何回もふき取る行為をしないと落ちませんでした。

保湿感:肌がつっぱるほどではありませんが、全体的に少し乾燥を感じます。個人的には保湿感がもう1歩欲しいところです。

洗浄力  ★★★
保湿感  ★★★
総合評価 ★★★

まとめ

どれもクレンジングではありますが、使い比べてみると使用感をはじめ、落ち方や保湿感もそれぞれ違いました。

もっとも洗浄力があると感じたのは「シュウウエムラ」です。かなり早い段階で全て落とすことができたので、「メイクはしっかりめ」という人はシュウウエムラがいいかもしれません。

保湿感を重要視する人は「DUO」がおすすめ。つっぱり感は一切なく、洗いあがりもしっとりしています。クレンジングとしてだけではなく、マッサージケア等にも使えるので、1つ持っておいても損はないかと思います。

記者的には、価格や使用感など、1番バランスが取れているのが「ファンケル」だと感じました。シュウウエムラの洗浄力、DUOの保湿感にはあと1歩及ばずという印象ですが、ちゃんと落ち、つっぱり感もなく、比較的手に取りやすい価格なので、「次のクレンジング何にしよう?」と迷っている人は使ってみて損はないかと思いました。

いかがでしたか? 価格や洗浄力、保湿感など、それぞれ重要視する点が違うと思います。また使うシーンによってもマッチするクレンジングは違ってくるので、ひとつのご参考に。