強化の次なる機会は6月だ。親善試合が2試合予定されている。オーバーエイジの3人がテストされるのは、五輪まで1か月というその時が初めてになる。

 日本はブラジルでもアルゼンチンでも、欧州の強豪国でもない。ホームの利は見込めても、五輪で優勝候補には推されない。ベスト8、ベスト4あたりが妥当な成績に思える。つまり金メダルは、番狂わせを2つ、3つ起こさないと到達しない成績ということになる。そのためにはどうするか。

 少なくともそれなりの準備が不可欠だ。監督がA代表と兼任するため、チームにずっと帯同できないいまの在り方は暢気すぎる。準備不足と言われても仕方がない。目標に向けて英知が注がれているようには見えないのだ。

 オーバーエイジは誰にすべきか。25日の日韓戦を皮切りにスタートするA代表、U-24による計4試合で、これは最も語られなければならないテーマだと思う。日韓戦の比ではない。他国よりはるかに五輪サッカーを重視する日本。せめてそれくらいの準備はいまからしておかないと、バランスは取れない。森保監督の「金メダル!」発言が大言壮語というか、ひどく軽々しい発言に聞こえる。

 一方で、東京五輪の男子サッカー金メダルに、どれほどの価値があるか、定かではないけれど。半ば無理矢理、五輪を開催するのはいかがなものか。男子のサッカー競技は、実施しなくていいのではないかという、根本的な疑念も拭えないのだけれど。