女性コーチがジュニア選手を投げ飛ばす映像が拡散され大きな問題に

 日本でもしばしば問題となるスポーツ界での体罰ロシアフィギュアスケート界では、女性コーチがジュニアスケーターを投げ飛ばす動画が拡散され、大きな問題に。ロシア人の金メダリストがコーチを猛批判しているという。ロシア放送局「ロシアトゥデー」が報じている。

 フィギュア大国ロシアのコーチの体罰が非難の的となっている。氷上で少女の首根っこを掴んだ女性コーチが、そのまま投げ飛ばした映像が拡散されているようで、ロシアトゥデーでは「『誰も子どもに乱暴する権利はない!』ロシア人の五輪女王ボロソジャルが、若いスケーターを氷上に投げ飛ばしたコーチを非難」と題した記事を展開している。

 映像は、この少女と同じスクールに通う親によって撮影されたものだという。「コーチが少女の首を掴み、冷酷に氷上へ投げ飛ばす姿が収められている」と動画を説明。記事ではさらにこう続けている。

「カメラでその瞬間を捉え、ショックを受けた女性は、スクールのマネージメントに対し、そのコーチを解雇するように要求した」

「このスキャンダルが発展する中、若いスケーターはコーチから、より荒い扱いを受けていたようだ。罵ったり、彼女の指令に従えなかった場合に体罰をしていたという」

 体罰は常習的だったようだが、コーチの名前は明かされておらず、2週間の指導停止処分を受けていた。生徒からの苦情があったが、すでに復帰しているという。

ソチ五輪団体金メダリスト、ボロソジャルさんは「プロとしてのクオリティを欠く」

 またスクールはコメントを出していないが、多くの有名アスリートがコーチに対して非難の声を上げているという。

「2014年の五輪女王、タチアナ・ボロソジャルもこの問題に言及し、コーチには子どもを乱暴に扱う権利はなく、このような酷すぎる行動への言い訳は存在しないとした」

 記事では2014年ソチ五輪の団体金メダリスト、タチアナ・ボロソジャルさんのインスタグラムへの投稿を紹介している。

「フィギュアスケートは厳しいスポーツで、自己管理と規律が求められます。しかし、子どもを乱暴に扱う権利など誰にもありません。問題外です」「コーチはタフで厳しいかもしれません。しかし体罰とは無関係です。コーチは、これが彼女のメソッドだと話したと報じられています。これはメソッドなどではなく、プロとしてのクオリティを欠いており、子どもたちと働くことはできないということです」などと怒りを滲ませているようだ。

 記事ではさらに「ビデオはオンライン上で拡散され、ロシアで騒ぎとなっており、ファンは、このコーチを解雇するだけでなく、生涯資格停止にするべきだとフィギュアスケートの上層部へ訴えている」と波紋が広がっていることを伝えている。(THE ANSWER編集部)