【AFP=時事】6月に総選挙を控えたメキシコで、過去半年間に少なくとも64人の政治家が殺害されている。政府が4日発表した。

 メキシコでは特に地方レベルの政治家が、汚職や巨額の麻薬取引絡みで殺害されることが珍しくないが、選挙前には政治的動機に基づいた暴力事件が多発する。政府は6月6日に行われる連邦議会選と地方選に向けて、候補者の警備を強化すると述べた。

 ロサ・イセラ・ロドリゲス(Rosa Icela Rodriguez)治安相は「組織化されたホワイトカラー犯罪(社会的地位の高い人物による犯罪)には、共謀や暴力による圧力を通じて選挙に影響を与えるさまざまな活動形態がある」と述べた。

 ロドリゲス氏によると、昨年9月から今年2月の間に政治絡みの暴力事件73件が報告され、そのうち64件が殺人事件だった。同氏は記者団に対し「犯罪組織は脅迫や政治的影響力の増大を通して活動を強化しようとしているため、こうした犯罪増加の抑止に努めている」と語った。

 政治家を標的とした犯罪で多いのは、殺人、誘拐、親族に対する脅迫、住宅への放火、恐喝だ。

 同国のコンサルティング会社エテレクト(Etellekt)によると、2018年には選挙運動中に政治家153人が殺害されたが、犯人の90%は処罰されていない。

【翻訳編集】AFPBB News

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