現地時間2月20日、ブンデスリーガ第22節が行なわれ、直近10試合で負け無しと好調のフランクフルトは、ホームに首位バイエルンを迎えた。

 鎌田大地は2シャドーの右、長谷部誠はキャプテンマークを巻き、累積警告で出場できないジブリル・ソウのかわりに、セバスティアン・ローデとコンビを組み、中盤の底で先発。点取り屋のアンドレ・シウバが欠場し、そのかわりにルカ・ヨビッチがワントップに入った。一方のバイエルンは、負傷や新型コロナウイルスの影響でトーマス・ミュラー、セルジュ・ニャブリ、バンジャマン・パバールら主力を数名を欠くなかの布陣となった。

 試合は開始5分、線審のひとりが足を負傷し、試合が4分以上中断するトラブルに見合われる。少し間延びした時間を過ごした後、12分、待望の先制点をあげたのはフランクフルトだった。

 左サイドのスローインから仕掛けたフランクフルトは、ユネスが左サイドを切り裂く絶妙なスルーパスを通し、DFをかわしたコスティッチがフリーで中央にクロスを送る。これに鎌田が飛び込みながら右足で合わせ、守護神ノイアーの守るゴールを打破することに成功した。

 さらに、31分、ヨビッチが落としを起点に、右サイドを務めるトゥーレからのサイドチェンジのボールを鎌田がゴールラインぎりぎりで収め、駆け上がったユネスにパス。エリア左外から背番号32が放ったシュートがゴール右隅上に突き刺さり、ホームチームが2点を先行する。

 40分以降はどうにか1点取りたいバイエルンがキミッヒのロングシュートを機にコマン、レバンドフスキが立て続けにシュートを放って畳みかけるが、守護神トラップとCBヒンターエッガーがことごとく跳ね返し、前半を2-0のリードで折り返した。
 
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 後半からバイエルンはロカの代わりに推進力のあるゴレツカを投入し、流れを引き寄せる。53分、右サイドからザネが個人技で仕掛けてDF陣を翻弄すると、ゴールラインから戻りながら中央にパス。フリーで待ち構えていたレバンドフスキが楽々とネットを揺らした。

 1点差に詰め寄られたフランクフルトだが、トラップ、ヒンターエッガーら身体を張った守備をみせ、押し寄せる波状攻撃をことごとく跳ね返す。長谷部も要所で相手の攻撃の芽を摘む動きでサポートしながら、猛攻を耐える。

 さらに79分、交代で入ったバルコクが絡んだカウンターからコスティッチが抜け出し、ゴール前に走り込んだアヘがエリア内で倒されてあわやPKという場面となったが、これはおとがめなし。

 フリック監督は83分に若手の注目株であるムシアラ、エルナンデス、90分にはザネにかえてマルティネスを投入し攻め続け、ゴールには迫るものの、どうしてもあと1点を奪うことができない。

 フランクフルトは最後まで集中力を切らさず、試合は2-1でホームチームが勝利。これで11試合負け無し、リーグでの連勝を「5」に伸ばした。鎌田は90+2分までプレーし、長谷部はフル出場。王者にリーグ戦で7試合ぶりの黒星をつける大金星に貢献している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部