中国中央テレビ(CCTV)は8日、日本国民の6割がなおも紙の手帳を利用しているとして、日本の手帳市場について報じた。

 同テレビはニュース番組の中で「毎年1、2月ごろ、日本では手帳販売の書き入れ時になる」とし、スマートフォンが急速に普及した昨今においても、日本ではなおも6割の国民が手帳を使ってスケジュール管理を行っていると紹介。新型コロナの影響で在宅時間が長くなったことにより、手帳のニーズにも新たな変化が起こっているとした。

 そして、在宅時間をより有効に使うために24時間の垂直時間軸を作用した手帳が徐々に人気を集めているほか、天文、茶道、養生などの知識を付した手帳や、カバーにマネークリップ、ポケット、筆入れなどを備え付けた「収納型手帳」など、趣味と実益を兼ねた手帳がよく売れていると説明。文具店店員の話として、現在の手帳の売れ行きが昨年の同じ時期に比べて5%ほど増えていると伝えた。

 さらに、コロナを取り巻く陰鬱とした雰囲気を少しでも明るくすべく、手帳のデザインにこだわる人も増えており、花や小動物、マンガなどをテーマにした手帳が売れているほか、数万円する高級革カバーの手帳も喜ばれていると紹介している。

 記事はまた、「紙に字を書く質感が好き。時々、手帳に書いた文字を見てこれまでの道のりを振り返る」という日本人消費者の声を伝え、日本人にとっては手帳が単なる時間管理ツールではなく、生活の中の「儀式感」という付加価値も持っているのだと評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)