最近、あっけらかんと整形を告白する有名人が急増中。セクシー女優の高嶋さんもそのひとりだ。「自分で決意して、自分でお金を貯めて努力をした結果」。そう微笑む高嶋さん。整形後のよかったこともつらかったことも洗いざらい語ってもらった――。

【写真】整形で別人かと思うほど激変したセクシー女優の高嶋めいみさん

 メディアに出てくる「整形美女」。顔に大胆にメスを入れることにより「なりたい自分になれた人たち」。「どうしてそこまで……」と思う反面、正直なところ「ちょっとうらやましい」と思ったことはないだろうか?

 自伝『メイド喫茶で働いてお金貯めて整形してコスプレイヤーになってホス狂いしてAV女優になった話』(主婦の友社)が話題のAV女優・高嶋めいみさん。整形費用は総額700万円を超えるという彼女に、自身の美容整形について語ってもらった。

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「もともと自分の顔が嫌いだったとか、ブスでいじめられてたとか、そういう幼少期のトラウマは一切ないんです。上京してから他人と比較される環境に身を置いて、コンプレックスがグングン育っていった感じでしたね。顔に手を加えることに対して、親にゴメンナサイとかもいっさい思いませんでした。DNAガチャではずれたから課金しただけなんで」

 最初の整形は、大学進学をきっかけに上京し、メイド喫茶で働いている際に受けた二重埋没法だった。

「メイド喫茶の同僚が、2万円でできたよ〜と教えてくれたので、私もすぐ病院に行きました。結局、病院で説明を受けて12万円のやつにしましたが。そのとき、美しさってお金で買えるんだなーって実感しましたね」

 学費と家賃は親からの仕送りを受けていたが、そのほかのお金はすべてメイド喫茶やキャバクラでバイトしたお金から捻出していた。

 大学卒業後は就職し、趣味のコスプレを続ける傍ら、美容整形について検索する日々を送っていたという。

「可愛い女の子とおんなじくらいかわいくなって、みんなで可愛い写真を撮りたい。でも、ひとりでもブスが交じってたら台無しになるじゃないですか(笑)。それが私でありたくないんです!」

 憧れの顔は中国出身のハリウッド女優、アンジェラ・ベイビーや、韓国アイドルのギョルギョンといった浮世離れした「超美人」。「身近に感じる可愛さには興味がない」という。

大規模整形手術を決断

 あるとき、ネットで見つけた情報から、ついに大規模な手術を決心する。

「口元にコンプレックスがあったんですね。ネットを見ていたら、口元を画期的に直す手術を考案した韓国のすごい先生が来日していると知って。話を聞くために会いに行って、そのまま手術の予約までしちゃいました(笑)。でも、その時点では、手術料金が全然足りなかったんですけど」

 そこで、勤めていた会社を辞め、高級ソープランド店に面接に行き即、採用。約3か月間集中して働き、資金を貯めて韓国へ飛んだ。

 受けた手術は、両あごのエラ切りとミニVライン(あご先の骨を切ってあごを細くする手術)、目尻切開、二重埋没、人中(鼻の下)短縮。

「今にしてみればそこまで高くないですかね〜。何千万円もかけている人も多いんで、私は安くすんでよかったなって思っています。じっくりやるのはお金も時間も無駄だなと思ってたんで、さっさと終わらせたかったんですよね」

 1度に手術を受けるメリットは、全体のバランスを考えたうえで計画ができること。少しずつ行うことが多い日本の美容整形とは違い、なりたい顔に一気に近づくことができるうえ、時間とお金のコストも抑えることができる。

「それに『バレないように少しずつ』って意味ないですよ! バレたくないならむしろやらないほうがいいと思います。手術はトータル8時間以上かかりました。受ける前は怖すぎて、死ぬかも……とかネガティブなことをいろいろ考えていたんですが、全身麻酔をしたら一瞬で終わっていて、あっけなさすぎてびっくり」

 3日間の入院の後、約1か月、韓国のゲストハウスに滞在し、通院をしていたが、その間の苦しみは想像を絶するものだった。

「手術中は痛みなどまったくないですが、終わった後は顔はボコボコに殴られたみたいに腫れて息もできないし、口も閉じてるのか開いてるのか……何が何だかわからない状態でした」

 口を大きく開けることができないため食事を満足にとれず、常に貧血状態。日本から持ってきたゼリー飲料などで命をつないだ。

 帰国後もダウンタイムは約1年間に及んだ。口が大きく開けられないため、以前のソープランドに勤めることもできず、できる仕事を探し、最終的には友人の会社で雑用をして日々の糧を得ていた。そんな文字どおり血のにじむような我慢のかいあって、結果は大成功! その後も鼻の手術や歯列矯正などを行い、理想の美貌を手に入れることができた。

世間の反応に戸惑った整形後

 その後は再びソープランドに勤めつつ、憧れの服装やメイク、やりたいけど恥ずかしいからできなかったというバンドやアイドル活動などの夢を次々に叶えていった。

「ほんとに人前に出ることに抵抗がなくなりました。反面、仕事面では男性のあまりの態度の違いに人間不信になりました(笑)」

 しかし、世間の反応はいいほうにばかり変わるわけではなかった。

「人生でいちばん頑張ったことが整形だから、隠したくない」

 そう思ってツイッター上で整形のビフォーアフターを公開したことから、火の粉をかぶることになる。

「1000人だったフォロワーが一気に2万人くらいまで増えて、ちょっとした恐怖でした」

 毎日ネットで知らない人に褒められたり、けなされたりすることは、想像以上のダメージだった。

「勤めているお店をバラされたり、悪口を書かれたり、実家のことまで書かれて……。家から出られなくなり、ベッドの上で1日中、過ごしてました。自殺の方法をネットで検索したりとか。いま思い出しても泣けてくる……。

 そんなときに親身になってなぐさめてくれたのが、初めて連れて行ってもらったホストクラブのホストだったんです。色恋というより、精神安定剤みたいなものでした」

 人にいろいろ言われたとしても、彼女はまじめに自分の努力で美貌を勝ち取った。そして、その自信があった。

「整形が悪って思ってる人はまだまだ多いんですよね。でも、血反吐吐いて整形費用貯めて頑張ってきたんだから、これ努力じゃなかったらなんなの? って思います。ズルいって言う人もいるけど、天然美人のほうがズルいじゃないですか。それに、私が整形しようがしまいが、そういう人たちの人生には1ミリも関係ないんで!」

「他人は関係ない」という信念は、美容整形にも現れている。男性の目線を気にするような手術……例えば豊胸などは、彼女にとっては必要のないものだという。

「よく男性からは『モテたいから整形したんでしょ』とか言われるんですよ。あと『どうして胸は大きくしないの?』とかって。私は自分が可愛くなりたいから整形したのであって、胸なんか大きくしたら着たい洋服が着られなくなる。お前らのためにやってんじゃない! って思いますね(笑)」

 家から一歩も出られなかった時期を乗り越え、AV女優としてもデビューし、自伝を出版するまでに至った彼女。勝ち取った美貌で月に数百万円を稼ぎ、大好きな美容とお洋服、そしてホストクラブにつぎ込むインパクト抜群の生活を続けている。

「もう遊びに行くとかじゃなくて、まともに飲みもしないでお金を置いてくる、って感じになっちゃってますね。(担当のホストの)売り上げを負けさせたくないので」

 現在は二重の修正と、顔面への脂肪移植を考えているそうだ。

「30歳になったら、また違う顔を目指したいなって思っています。

 整形は……死にたいくらい容姿に悩んでる子にならひとつの解決策としてすすめるかも。誰にでもやりなよ〜、とは言いません。でも、女性がきれいになるのに年齢は関係ない! 自分の人生を他人にとやかく言われる筋合いはないから、やりたいことをとにかく諦めないで自由に生きていきましょうよ♪ 私の生き方を見て、どうか安心してください(笑)」

 話題の整形美女は、覚悟の人であり、超・努力型の「全力投球でなりたい自分になれた人」だったのだ。

PROFILE●高嶋めいみ(たかしま・めいみ)●AV女優。コスプレーヤー。2020年12月に発売された『東京整形白書 あと1mm』(藤原亜姫著・主婦の友社)にも登場する。

(取材・文/高松孟晋)