コロナ禍において医療崩壊が懸念されているが、もともと日本の医療費は世界的に高く評価されていた。国民皆保険制度や誰もが気軽に医療サービスを受けられる環境などは確かに素晴らしいものだ。では、なぜ日本の医療制度は高く評価されているのだろうか。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、中国人の視点から日本の医療の質の高さを考察する動画を配信した。

 日本在住という配信者の中国人女性は、日本の医療サービスの素晴らしい点として「治療費が後払い」であることを挙げた。これは、先払いしないと治療してもらえない中国との大きな違いと言えるだろう。中国では急病でありながら医療費が支払えず治療が遅れてしまうケースや、料金をめぐっての医療トラブルが後を絶たない。

 記事は、日本は「治療費が後払い」であるため、例えば交通事故で救急車によって病院に運ばれてきた場合、財布を持たず身元が不明であってもまず治療を受けることができると紹介。これは日本では当然期待できることだが、中国では支払い前に治療してもらえることはあり得ないため、大変驚くことのようだ。

 また、国民皆保険制度のおかげで治療費は基本的に30%の負担で済み、一定額を超える高額医療費については国が負担してくれると紹介。中国にも医療保険はあるが、医療費が一定の額を超えると超えた分は自己負担となる中国とは全く異なっていると指摘した。ほかにも、日本では経験と資質のある医者が小さな診療所やクリニックを開いていると紹介。そのため中国のように大病院に人が殺到するのを避けられていると説明した。

 この動画に対し、「やっぱり日本は何でも進んでいる」、「日本がうらやましい。でも私は日本へ行くことができない」、「日本の医療システムは中国が学ぶに値する」など、日本の医療制度を称賛するコメントが多く寄せられた。とはいえ、中国は14億人の人口を抱えており、日本のような制度を導入するのは簡単なことではなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)