チャンピオンシップ(イングランド2部)のダービー・カウンティは15日、暫定指揮官を務めていた元イングランド代表FWウェイン・ルーニー(35)を正指揮官に任命したことを発表した。契約期間は2023年6月30日までの2年半となる。

なお、ここまでは選手兼任の形を取っていたが、正指揮官就任に伴い、監督業に集中するため選手としてのキャリアを実質終える決断を下した。

また、必要なコーチングライセンスを取得していないルーニー新監督をサポートするコーチングスタッフとして、アシスタントマネージャーを務めるリアム・ロシニアー、シェイ・ギブン、ジャスティン・ウォーカーの3氏の続投も決定。さらに、スティーブ・マクラーレン氏がテクニカル・ディレクターと取締役会顧問を兼任する。

今シーズンのチャンピオンシップを11試合戦い1勝3分け7敗の勝ち点6で最下位に沈んでいたダービーは、昨年11月14日にフィリップ・コクー前監督を解任。

その後、前述のコーチングスタッフと共に暫定指揮官としてチームを率いたルーニー監督の下でチームは3勝4分け4 敗の戦績を残し、24チーム中の22位に浮上している。

正指揮官に任命されたルーニー新監督はクラブ公式サイトを通じて意気込みを口にしている。

「イギリスに戻ってきたとき、ダービー・カウンティの持つ可能性に本当に驚かされた。スタジアム、トレーニンググラウンド、スタッフ、若手プレーヤーのクオリティの高さ、もちろん常に忠実にクラブをサポートしてくれるファンにもね」

「他にもオファーはあったけど、ダービー・カウンティが自分にとって適切な場所であることは本能的に理解していた」

「ブライアン・クロー、ジム・スミス、フランク・ランパード、フィリップ・コクーらの後を引き継ぐ機会を与えられたことは、とても光栄なことだ。そして、クラブに関わる全ての人、ファン、スタッフ、そして私がこの歴史あるクラブの過去12カ月間で見てきた可能性を実現するために、すべてにおいて全力を注ぐことを約束する」

エバートンでプロフットボーラーとしてのキャリアをスタートし、マンチェスター・ユナイテッド、イングランド代表で一時代を築いたルーニー。その後、エバートン、DCユナイテッドを経て2020年1月にダービーに加入した。

今回の正指揮官就任に伴い、選手としてのキャリア終焉を迎えたが、その選手時代に培ってきた豊富な経験を指導者としていかにチームに落とし込んでいくかに注目が集まるところだ。

なお、正指揮官として臨む初陣は16日のチャンピオンシップ、ロザラム・ユナイテッドとのホームゲームだ。