2019年ミニバン王者が失速!? 実際のオーナーが語る魅力とは
トヨタの初代「シエンタ」は2003年に登場しました。
2015年に2代目へとフルモデルチェンジし、すでに5年が経過していますが、2019年にはミニバン市場で販売台数No.1に輝いた人気モデルです。
最近では、販売台数が落ち込んでいますが、そんななかで実際のユーザーからはどのような部分が評価されているのでしょうか。
最近の販売動向では、2018年にビックマイナーチェンジが施され、2列仕様の「FUNBASE」が登場。
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さらに先進予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の機能向上、後部座席の荷物の置き忘れをお知らせ機能「リヤシートリマインダー」や「パワースライドドア予約ロック機能」などの機能が追加されました。
日本自動車販売協会連合会が発表している新車販売台数ランキングによると、2020年上半期(4月から9月)のシエンタの販売台数は登録車のなかで13位となっています。
展開されるグレードはエントリーモデルとしてガソリン車の「FANBASE X」からハイブリッド車の「G Cuero」まで15種類を展開。価格(消費税込)は180万9500円から258万円です。
では、シエンタのオーナーはどの部分を評価しているのでしょうか。
エクステリアについては、ミニバンらしからぬデザインに高評価が集まっています。
「個性あふれるデザインは5年経っても色あせない」「見た目が個性的で尖っているのが良い」など、全体的に高評価が目立ちました。
インテリアに関しては、「2個のUSBコンセントがとにかく便利」「独特なカラーのステッチが印象的」などの良い意見がある一方で「ドアポケットがフリードより狭い」「センターコンソールにものが置けない」といったマイナス意見もあります。
アンダーボックスやドリンクホルダーなど、細かい収納力に関してはライバルとされるホンダ「フリード」に軍配が上がると感じるオーナーが多いようです。
シエンタの室内空間や乗り心地はどう?
ミニバンの魅力でもある多人数乗車性や積載性において、2列シート車では「セカンドシートの背もたれを畳むだけでフルフラットの荷室が生まれる」「大人が余裕で車中泊できる」といったような高評価が目立ちます。
一方の3列シート車に関しては「3列目がタンブル(前転)仕様で畳んでもスペースが圧迫される」「凹凸が多くなる」という欠点も出てきています。
運転のしやすさに関しては、「ミラーが小さめで曲がるときに後輪が見えない」「曲がるときに斜め後方が見えにくい」など、独特のデザインから慣れが必要という意見があります。
乗り心地は、「車内は静かで、後ろに乗っていた子供が寝てしまった」「街乗りや中速域ではゆったりしていて良い」といった意見がある一方で、「高速では振動を拾いやすい」「コーナーでは揺れの終息が遅い」という意見もありました。
燃費に関しては街乗りで10km/Lから15km/L、高速走行で12km/Lから16km/Lを記録するという意見が多く見られました。
シエンタは初代からエクステリアデザインががらりと変わり、ハイブリッド車や2列シート車が登場したことで幅広い年代層に支持されるようになりました。
しかし、2020年に入ってから徐々に販売台数を落としていました。その要因について、トヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「2列シート車が追加されたあと、キャンプやアウトドア利用をはじめ、使い勝手がよく便利と好評を得ましたが、実際にはそれほど荷物を載せることもなく必要なかったという声も上がっています。
また、コンパクトモデルとしては、トヨタ内で『ヤリス』、『ヤリスクロス』、『ルーミー』と人気車も後発で出てきていることから、それらのモデルにシエンタに関心があったユーザーが流れている印象はあります」
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2019年にはミニバン市場で販売台数No.1に輝いたシエンタですが、同じトヨタ内や他社に魅力的なコンパクトモデルや軽自動車が登場したことで、ユーザーが流れているようです。今後、シエンタがどのような展開を見せるのか注目です。
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