寒くなってくると恋しくなるのが、鍋料理。日本にはちゃんこ鍋やもつ鍋、きりたんぽ鍋などさまざまな種類がありますが、世界中にもたくさんの鍋料理があります。そこで、今回は国や地域の特色が感じられる魅力的な鍋料理をご紹介。今年の冬はいつもとは違う鍋料理で温まりませんか?

今夜はどこの鍋料理で温まる?


チゲ鍋(韓国)

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冬は氷点下の気温が続く日もあるほど寒さが厳しい韓国。食べるだけで元気に乗り切れそうな鍋料理がたくさんあります。

代表的なのは「チゲ鍋」で、具材と味付けによって呼び方が変わります。なかでもキムチを使った「キムチチゲ」は、日本の家庭でも「キムチ鍋」と呼ばれて親しまれていますよね。

@ukiukibierさんの「キムチチゲ」は、キムチとコチジャンなどのスパイスを使って味付け。お豆腐が丸ごと入っているほか、薄切りの豚バラ肉やたっぷりの海老、薄切りの韓国餅など具だくさんなんです。

翌日の朝ごはんは、鍋の残りにごはんを入れて卵とじに。旨味たっぷりで、朝から幸せな気分になれそうです。


カムジャタン(韓国)

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じゃがいもと豚の骨付き肉を使った韓国で定番のピリ辛鍋「カムジャタン」。カムジャは韓国語で「じゃがいも」で、タンは「スープ」という意味です。

グツグツ煮込んでほくほくになったじゃがいもと、豚肉の出汁にエゴマや唐辛子などで味付けた絶妙なピリ辛スープがたまりません!

@raikeyluckyさんの「カムジャタン」には、魚粉をたっぷりと入れて。じゃがいもに濃厚なスープがよく絡んでおいしいそうなので、ぜひマネしてみたいですね。


タッカンマリ(韓国)

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韓国料理の中でも辛くなくて体にやさしい鍋料理といえば「タッカンマリ」。

タッカンマリとは「鶏一羽」という意味で、丸々一羽の鶏を使った水炊きのことです。鶏エキスたっぷりのスープが絶品で、具材は鶏のほかにネギやじゃがいも、韓国餅などが一般的。ニンニクや唐辛子などを混ぜたタレにつけていただきます。

ロンドン在住の@__pero_gohan._さんは、丸鶏が安く手に入ったので、タッカンマリに。ほろほろになったお肉をコチュジャンタレにつけて味わえば、思わずごはんがすすみます。

気になる作り方は、@__pero_gohan._さんのInstagramで紹介されているので、手ごろな丸鶏が手に入ったら挑戦してみてはいかがでしょうか。


タイスキ(タイ)

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「タイスキ」は、日本のしゃぶしゃぶやすき焼きなどの鍋料理をヒントに考案されたタイの鍋料理。タイでは「スキー」と呼ばれています。

スープに肉や野菜、魚介類などを入れて火を通したら、ニンニクやごま、パクチーなどを入れてお好みで調整した甘辛いタレにつけていただきます。

@okamooooooooooooさんの「タイスキ」は、タイ式鍋を使用した本格派! 具材も種類豊富で、否が応でもテンションが上がりますね。


チムチュム(タイ)

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「チムチュム」はラオスに隣接する、イサーンと呼ばれるタイ東北地方の郷土料理。

ナンプラーやレモングラスなどで味と風味をつけたスープに、肉、魚介類、白菜や空心菜、スイートバジルなどの野菜、春雨を入れて煮込み、にんにくと唐辛子の効いたタレをつけていただきます。

@maria__cristinaさんは、鍋の中にも唐辛子を入れ、辛くして楽しんだよう。体がポカポカになるから、寒い日にぴったりです。


火鍋(中国)

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中国をはじめ、香港、マカオ、台湾、シンガポール、マレーシアなどでも食べられている「火鍋」。

地域によって食材や味付けが異なりますが、鍋が2つに仕切られていて、2種類のスープで食べるスタイルが多いよう。一方には豚骨・鶏などからダシをとった辛くない白湯スープ、もう一方には唐辛子や花椒などの香辛料をたっぷり入れた辛い麻辣スープを入れるのが一般的です。

@dnskdnskさんは、中国火鍋専門店「小肥羊」で火鍋専用鍋と2色スープのセットを購入しておうちで楽しんだそう。これさえあれば、肉や野菜、魚介・豆腐・海鮮団子など、お好みの具材を用意するだけで本格火鍋がすぐに食べられるんです!

火鍋専用鍋は、火鍋以外にも使い方いろいろ。詳しくは、おうちごはんの記事で紹介しているので、そちらもぜひチェックしてみてくださいね。


編集部が試してみた!仕切りがついた「二色鍋」の魅力に迫った使い倒し全10品 フォンデュ(スイス)

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スイス地方の鍋料理「フォンデュ」は、「溶かす」や「溶ける」という意味のフランス語に由来しているそう。

なかでも、パンや野菜を鍋の中でトロトロに溶かしたチーズに絡めて食べる「チーズフォンデュ」が有名ですよね。

「チーズフォンデュ」はシンプルな鍋料理だからこそ、具材にはこだわりたいところ。
@kiyoaki.sato830さんのように、ブロッコリーやミニトマト、パプリカなどの彩り野菜を選ぶと華やか。こんがり焼いたソーセージやベーコン、きのこなども食欲をそそりますね。

フォンデュポットがなかったら、耐熱ココットにチーズと白ワインを入れて電子レンジで温めてもできるので、気軽に試してみては。


カタプラーナ(ポルトガル)

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ポルトガルの調理器具「カタプラーナ」は、銅版をたたいて作る打ち出し鍋。丸い形状で熱伝導が良く、密閉度が高いため少ない水分で素材のうまみを引き出します。

魚介類を蒸し煮するのに適していて、代表的な料理は「アサリのカタプラーナ蒸し」です。

@you_s.k.wさんは、秋鮭とハマグリを使って和風カタプラーナに。


先に玉ねぎをバターで炒めて下に敷いといて、鮭とハマグリ放り込んで塩と日本酒と昆布少し入れて蓋して蒸し焼きにしただけ。なのにどうしてこんなに美味いのか。
出典:Instagram(@you_s.k.w)

魚介類だけでなく肉を入れて調理しても良いので、1つあると便利かもしれません。


タジン鍋(モロッコ)

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モロッコの郷土料理「タジン鍋」。ドーム型の土鍋の上に、とんがり帽子のような形の蓋をのせた形状が特徴的で、とてもかわいらしいですよね。

モロッコでは飲料水が非常に貴重だったため、食材の水分だけで調理できるよう考案されたのだとか。このお鍋に肉や野菜を入れて低温でじっくりと蒸し煮に。油を使わないからヘルシーで、素材のおいしさを丸ごと味わうことができるんですよ。

@okamooooooooooooさんが作ったのは「天城軍鶏とバジルのタジン蒸し」。おうちでこんな本格的なタジン鍋が楽しめるなんて最高ですね!


アイントプフ(ドイツ)

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ドイツの家庭料理「アイントプフ」。アインは「1つの」トプフは「鍋」という意味です。

ソーセージ やじゃがいも、にんじん、タマネギ、レンズ豆などをスープストックで煮込んで作るほか、具材を入れた鍋ごとオーブンで加熱する作り方も。

スープのベースは、トマト・コンソメなど何でもよく、それぞれの家庭によってさまざまなのだとか。

@mitsu_anzuさんのように、具材はごろっと大きめにすると食べ応えアップ。素材の旨味たっぷりで、やさしい味わいに心までポカポカになりそうです。


バーニャカウダ(イタリア)

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イタリア・ピエモンテ地方の料理「バーニャカウダ」は、食材を煮込むためではなく、ソースを温めるために鍋を使います。

素焼きの鍋でオリーブオイル、アンチョビ、にんにくで作ったソースを温めながら、野菜などにつけていただきます。

@chanmari70さんは、イタリアンの先生に教わったレシピで、ゆで野菜と生野菜の両方を食べ比べ。


にんにくをじっくり茹でて臭いと苦味を徹底的に取り除くのと、イタリア産の塩気の少ないアンチョビを使う。お野菜いくらでも食べられる。
出典:Instagram(@chanmari70)

バーニャカウダの具材は、生野菜ならかぶ、チコリ、トマト、パプリカ、きゅうり、セロリ、大根などが定番。茹で(蒸し)野菜なら、グリーンアスパラ、じゃがいも、オクラ、れんこん、ニンジンなどがおすすめです。

おつまみにはもちろん、おもてなしにもぴったりなので、この冬のホームパーティーにいかがでしょうか。


世界の鍋を囲んでおうち時間を楽しもう


野菜もお肉もバランスよくたっぷり食べられて体も温まる鍋料理は、冬の献立の定番。その分、マンネリになりがちでもあります。

そんなときは、世界の鍋料理をレパートリーに加えてみては。その国に行った気分も味わえて、家族との会話も盛り上がるはず。

みんなでワイワイ楽しんで、心も体もポカポカになりましょう!