夜空が明るくなり、天体観察が難しくなりつつある今現在、新月&満月は、私たちが肉眼で直接観察できる星回りです。新月&満月というタイミングをきっかけに外なる光(宇宙)と内なる光(自己)の共鳴を感じていただきたいなと思います。この占いコラムが外なる光(宇宙)と内なる光(自己)の共鳴を感じるのに役立ちますように。

■11月30日 双子座の満月


11月30日は双子座満月です。今回の満月は半影月食になります。占星術上、次の月食(来年5月26日)まで影響が続く特別な満月です。

月食は、地球の影(本影)が月にかかることで満月が欠けて見える現象です。占星術では、月食を「心の陰影を何かに投影して見るタイミング」「(無意識下に)隠されていたことがあらわれるタイミング」と読み解きます。したがってこの時期に見聞きすることのいくつかは、私たちの「内なるもの」「見ないようにしていたこと」「自分にとって思いもよらぬこと」などと、どこかしら関係している可能性があるでしょう。

■双子座で起こる月食


月食図を見てみます。双子座満月(射手座太陽と双子座月が向かい合っている配置)は他の天体と星回りをあまり作っていません。さらに今回は双子座で起こる月食です。つまりこの時期は、月食を通じてあらわれる「内なる何か」を、私たちそれぞれが「観る(意識して見る。見ようとして見る)」こと自体に意味があるように思われます。

ちなみに、この満月の次にやって来る射手座新月(12月15日)は皆既日食です。その後も占星術的に大きな星回りが続きます。土星水瓶座入宮(12月17日)、木星水瓶座入宮(12月19日)、冬至(12月21日)、そして水瓶座木星と水瓶座土星が重なります(12月22日)。つまりこの満月以降、私たちはしばらくの間、特別なタイミングを経験することになりそうです。

■新月の頃の出来事に再びスポットが…


満月以外の星回りを見てみます。蠍座水星と山羊座冥王星、山羊座木星、山羊座土星、魚座海王星でゆるやかな小三角形ができています。これは、先日(11月15日)の蠍座新月にできた星回りとよく似ています。新月頃の印象深い出来事について「あぁそういうことだったのか」と気づき、何かが腑に落ちるのかもしれません。目に見えない形でなされた切り替わりが、この時期に何らかの形となってあらわれる可能性も。そうでなければ「縁の再編」といった感じの出来事がさらに進行する場合もあるでしょう。

蠍座金星が牡牛座天王星と向かい合っています。こちらの星回りは「邂逅(思いがけず出会うこと。めぐり会い)」というキーワードが思い浮かびます。大きな計らいのもとで何かと何かが互いに引き寄せられ、めぐり会う……何とめぐり会うのかは人だけではなく有形無形さまざまであろうと思われます。

■あなたが受ける影響とは…


今回の双子座満月の影響を強く受けるのは、双子座、乙女座、射手座、魚座です。ある出来事をきっかけに「私はずっと恐れていた」「悲観していた」「だけどもう大丈夫」とやっと気づくでしょう。意味のない夢から覚めたような心地がするかもしれません。内的な緊張がゆるみ、明るい兆しも目に入ってくると思われます。

牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座は「答えはいつだってシンプルだ」とわかってくるとき。自分の考えや気持ちを素直に表現したらいいんだと思います。それでダメなら、またそのときに考えましょう。物事を難しく考えず、ひとりでどうにかしようとせず、いろんなことに心を開いてシンプルに生きてください。

牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座は、「私には○○が足りない」という思い込みの根元を見つめるとき。本当にそうなのか、自分にぜひ問いかけてみてください。しつこい自己卑下がバカバカしくなり、「そんな私でも構わない。何とかやっていけるだろう」と思えるようになるでしょう。

※次回は、12月15日 射手座の新月(12月14日更新)

ライタープロフィール
加藤まや
2003年に占星術研究を開始。2004年より雑誌やWEBでの占い連載、占星術コンサルティングなどを行う。趣味は神社参拝と天然石アクセサリーの製作。