iPhone 12シリーズでのイヤホン同梱廃止がワイヤレスイヤホン需要の追い風となっているなか、第3世代AirPodsと新型AirPods Proが大幅にデザイン変更されて開発中との噂が報じられています。

Bloombergの名物記者Mark Gurman記者によると、まず第3世代AirPodsは2021年前半に発売の見通し。そのデザインは現在のAirPods Proに似ており、より短いステム(持ち手部分の軸)と交換可能なイヤーチップを備えているとのことです。またバッテリー持続時間の改善も図られている一方で、AirPods Proのようなノイズキャンセリング機能はないと匿名情報筋から聞いたと語っています。

かたや新型AirPods Proではステム部分をなくし、よりコンパクトにする方向を目指しているとのこと。試作機の見かけは、サムスンのGalaxy Buds LiveやAmazon Echo Budsのような耳穴にはまり込むデザインに似ているそうです。

ただしAirPods Proのノイズキャンセリング機能やワイヤレスアンテナ、それにマイクを小さな筐体に収めるのはやはり難しく、製品版ではあまり野心的なデザインにならないかも、との但し書きも付けられています。アップル広報は例によってコメントを拒否したとのことです。

並行してアップルは、両モデルに搭載される新たなワイヤレスチップにも取り組んでいるとも伝えられています。AirPods搭載のSoCは初代のW1チップから第2世代AirPods/AirPods ProではH1チップへと発展をとげ、それに伴い新たな機能も追加されてきただけに、さらなる進化が期待できそうです。

その一方で噂のオーバーイヤーヘッドホンAirPodsStudio(仮)も、発表を控えているとのことです。

こちらは数週間前に生産に入る予定だったが、ヘッドバンドに問題があって延期。ヘッドホンの側面にあるタッチパッドは縮小され、初期コンセプトの特徴だった「交換できるヘッドバンド」は実装されない可能性は高いものの、イヤーパッドは取り替え可能かもしれないーーといった観測は、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)Jon Prosser氏の予想とおおむね一致しています。

もしもBloombergの報道どおり新型AirPods Proからステムがなくなるとすれば、初代以来の「耳からうどん」が消滅する事態となりそうです。かつて白色にくわえて黒色モデルも追加との噂もありましたが、そちらの行方も気になるところです。

Source:Bloomberg