今週もいろいろサッカーの話題がありましたが、その中でも僕は久保建英がヨーロッパリーグのスィヴァススポル戦で1ゴール2アシストしたということに一番ホッとしました。

元々高いポテンシャルは持っている久保ですが、それでも調子の波というのはあります。久保には日本代表合流前から少し思い通りにプレーできていないような印象がありました。それが長引くとスランプということになってしまうのですが、すぐに立ち直れたというのは、久保のメンタルの強さと経験の豊かさだからだと思います。

この経験値を見ると久保を「若手選手」として扱うのには違和感があります。世界を見渡しても24日の「エル・クラシコ」、バルセロナvsレアル・マドリーでバルセロナのゴールを決めたアンス・ファティは17歳ですし、フランスのキリアン・ムバッペは19歳で2018年ワールドカップで優勝しました。今季ブンデスリーガ開幕戦でリーグ戦初ゴールを決めたドルトムントのジョヴァンニ・レイナも17歳です。

ファティ、ムバッペ、レイナなどは特別な選手であり、久保にもそうなってほしいところです。日本の高校生にすぐ彼らのようなプレーをしろと言っても無理でしょう。ですが、久保や他の日本代表選手たちが海外で活躍してくれているおかげで、ヨーロッパでプレーすることは「別世界」ではなくなっています。

ですから小学生、中学生はヨーロッパのサッカーを見て、あのリーグで活躍するためにはこうしなければならないという明確な基準を理解して、育っていってほしいと思います。海外でプレーすることの可能性は見えていますし、どうすればいいかわからなかった僕たちのころとは違い、つかみ取れる場所にもなってきました。

久保が活躍してくれたおかげで、今の子供たちの夢はさらに膨らみました。その意味でも久保のゴールやアシストは日本の子供たちに大きな影響をもたらしてくれたと感じています。