「自分たちでミスを犯してから試合が難しくなった。なによりも我々には自信が欠けていた。辛い負けであり、嫌な夜になった」

 現地時間10月21日に行なわれたチャンピオンズ・リーグのグループB・第1節で、ウクライナ王者シャフタール・ドネツクに2-3と敗れたレアル・マドリーの指揮官ジネディーヌ・ジダンは、そう漏らした。

 29分にラファエル・ヴァランヌのオウンゴールで先制されてから約13分で3失点を喫したマドリーは、後半にルカ・モドリッチとヴィニシウス・ジュニオールのゴールで1点差に迫ったが、あと一歩及ばずに敗れた。

 精彩を欠く場面が散見し、ウクライナ王者に屈したマドリーは、4日前に行なわれたカディス戦に続くホームでの敗戦だ。ジダンにとってホーム戦の連敗はマドリーでの監督キャリアで初めての経験である。

 現地時間10月24日には敵地カンプ・ノウで“永遠のライバル”バルセロナとのエル・クラシコも控えており、地元メディアはこれまで以上に危機感を募らせている。マドリードに拠点を置く贔屓紙『Marca』は、「ジダンのクビがかかっている」とカリスマ指揮官の進退問題に言及した。
 
「シャフタール戦での敗北は、チームと監督とその周辺の緊張感を倍増させることになった。今の状況は、昨シーズンと酷似している。ジダンは最終的にベンチに座り続けて乗り切ったが、この土曜日のバルセロナ戦次第では、今度こそどうなるかは分からない」

 さらにスペイン有料放送『Deportes Cuatro』は、過去にジュレン・ロペテギとサンチャゴ・ソラーリが3連敗後に解任されたことに触れ、「マドリーのロッカールームには疑問が広がっている」と伝えた。

「選手たちの中には、最近の結果のせいでジダンが解任されるのではないかという不安が募っている。ただ、選手たちはフランス人指揮官を信頼しており、周囲の雑音を取り除くためにも、バルセロナ戦での勝利に全力を傾けるだろう」

 果たして、バルセロナとの大一番はいかなる結果になるのか。仮に敗戦となれば、マドリーのカリスマ監督に対する風当たりは強まっていきそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部