TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。10月6日(火)のお客様は、森山直太朗さんと柄本佑さん。柄本さんが感銘を受けた落語家の言葉とは?

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(左から)柄本佑さん、森山直太朗さん


◆セリフは“感じる”もの
柄本:俺は14歳のときから(役者を)やっているんですけど、10代の頃は、どの現場に行っても常に1番年下だったので、無責任に無言でいられたというか、ずっとセリフのことだけを考えてやっていても全然OKだったんですけど、次第に年を重ねてきて、今は結婚して子どももいて、そういった状況も加味しているような気がします。

森山:なるほどね。僕は、ここまで音楽を生業としてやってきて。どこかで、創作と自分が生きている世界って、あまり隔たりがないって思いたいし、思っている。逆に、舞台に上がるからといって、急に楽屋を真っ暗にして。

柄本:ろうそくを立ててね(笑)。幻想的な音楽かけて。

森山:そういうことじゃないぞ、と(笑)。急に腕まくりして“やるぞ”っていうよりも、日常からずっと、そのことだけを考えているんだね。

柄本:そうですね。だから、たまに取材とかで「セリフはどうやって覚えていますか?」って聞かれるんですけど、「覚えるもなにも、朝起きてから寝るまで、そのことしか考えてないですね」って。

森山:“風呂に入っているときですね”とかじゃなく?

柄本:じゃない(笑)。っていうか、“やろう”と思ってもできないです。

森山:覚えるものではないんだね。感じるものだから。

柄本:そうですね。昔の映画の撮影のときの話なんですけど、その日は、ある大御所の役者さんが(人を)殺めるような、その映画のなかでわりと重要なシーンを撮影する日だったんですよ。それで、朝「おはようございます」って、監督と会ったときに、その方も大監督なんですけど、パッとその役者さんを見て「君は、朝いつも通り新聞を読んできた?」って聞かれたんですって。

それで、その役者さんは「いえ、今日はこういうシーンだから、新聞は読まずにこのことだけを考えてきました」と返したそうです。そうしたら、その監督さんが「1回、家に戻って新聞を読み直してからきてください。普通に朝のそれ(ルーティーン)をやり直してからきてください」って。

森山:すごいな、それ。

柄本:もう大昔の映画の話だけど、その話を聞いたときに“あぁでもそういうことだよな”って。いい、悪い、っていうことよりも、その地続きにある生活のなかから、そういったところに入って行かないと……こういう仕事って、とらえどころがないじゃないですか? 役者にしても音楽にしてもそうですけど、どこかでグッと地に足をつけておく。地盤みたいなものが人それぞれにあるんだなと思って。

(中略)

森山:今の話を聞いて、“日常から連なっている”っていうところで言うと、音楽なり表現全般というのは、きっとそういうことなんだろうね。

柄本:言葉ではそういうふうに言えるけど、でも、そういったところから、ちょっとずつ歩いていくしかねぇのかなっていう。柳家小三治さんっていう落語家さんが、「芸なんてできる限りのことしかできません。あとは“人”です」って言うんですよ。“そうだよね。あとは人なんだよ”って。

森山:舞台はそれが全部出ちゃうからね。

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来週の「TOKYO SPEAKEASY」のお客様は……

10月19日(月)西野七瀬さん×ハリセンボン近藤春菜さん
10月20日(火)堺雅人さん×東京03
10月21日(水)佐藤健さん×川村元気さん
10月22日(木)中井貴一さん×大根仁さん

がご来店。一体どんな話が飛び出すのか……!? お楽しみに!

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<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00〜26:00
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/speakeasy/