「Go To イート」でポイントを荒稼ぎする“錬金術”が問題になったばかりだが、食事宅配サービス大手「出前館」が新規登録者に向けたキャンペーンでも一部で不正利用が行われていた。そこで出前館側は不正利用者に「登録された住所まで回収に向かう」と宣言したが、これが物議を醸している。

 巣ごもり需要で業績を伸ばす出前館は7日、新規会員登録者向けに、2001円以上のデリバリー注文で利用できる2000円クーポンを発行した。

 キャンペーンは15万件(3億円分)利用時点で終了としており、11日に予定を前倒しして終わる人気となった。

 一方で、利用は1人1回に限定していたにもかかわらず、一部では同一人物が複数の個人情報を登録し、注文を繰り返していたとみられる。SNS上には不正利用を示唆する投稿もあった。

 これを受けて出前館は公式ツイッターで「不正取得・利用が発覚した場合は、厳正に対処いたします。同一人物による利用などの不正利用を発見した場合には、お届け先住所に不正利用分の金額を回収に参ります」と投稿した。

 出前館は、不正件数が全体の1%未満であるとした上で、「調査の結果をもって対応を検討いたします。具体的なケースにつきましては、回答できかねます。ただし、しかるべき対応はさせていただく予定です」と回答した。再発防止のため、LINEアカウントとの連携などサービスの改善に努めるという。

 不正利用について高橋裕樹弁護士は「2度目のオーダーであることを隠して2000円分のクーポンを利用した場合、商品をだまし取ったとして詐欺罪(10年以下の懲役)に当たる可能性はある。また、他人名義のクレジットカードを不正に使用した場合には、詐欺罪や窃盗罪などが成立する可能性はあるが、他人の個人情報で会員登録をしただけでは罪には当たらないだろう」との見解を示した。