世界中のファンが待ちわびたソロデビュー 初のオンラインライブも世界に向けて配信
それは待ちに待ったデビューだった。9月4日に韓国でミニアルバム『Love Synonym #1 : Right for Me』をリリースし、ソロアーティストとしての第一歩を踏み出したウォノ(Wonho)。
デビューアルバムは、日本ではオリコン週間洋楽アルバムランキング1位、海外でもビルボードアルバムチャート9位、iTunesワールドワイドアルバムチャート1位、トップK-POPチャートでは、米国、英国、カナダなど世界20ヵ国で1位になるなど、世界中のファンが彼の復帰を待っていたのを感じさせた。
そんな彼が9月27日、初のオンラインライブ『#IWONHOYOU』を開催した。
とにかく、アメリカでの人気がすさまじい。ソロでの再出発が告げられると、マドンナやポール・マッカートニーなど大御所が所属する有名マネジメント会社「MAVERICK」と早々に契約を締結。
この『#IWONHOYOU』もアメリカのプラットフォーム主催とあり、米国26日23時、韓国・日本では27日昼12時からのスタート。
まだミニアルバム1枚だけのリリースだが、この日はアルバムの全曲、そしてジャスティン・ビーバー、ビリー・アイリッシュのカヴァー、さらに現在準備中という次作に収録する予定の新曲などを披露し、ファンからの質問に答えるなどのトークのコーナーも交え、今現在のウォノを出し切る構成のショーを見せてくれた。
鮮やかなピンク色の髪を初披露! “音楽”“HOBBY”などを語るトークも
韓国では9月4日にオンラインショーケースを開催、ダンサブルな『Open Mind』を主として活動してきたが、ライブでのオープニングナンバーは穏やかなボーカルが美しい『I Just』を選んだことに驚かされた。
しかしこの曲は、彼がデビューミニアルバムの中で「一番好き」と挙げていた曲なので、ファンにはまず、お気に入りの曲を聴かせたかったのかもしれない。
鮮やかなピンク色の髪、白い素肌の上に、黒く光るスパンコールベストという衣装は、彼ご自慢の腕と胸の筋肉を美しく浮き立たせる。
少し緊張した表情で歌い始めたが、『I Just』を歌い終わった瞬間、ほっとしたように、いつものウォノスマイルが浮かんだのが印象的だった。
この日の初披露となった鮮やかな髪色に、ファンからのコメントは一斉に「ピンク・ウォノ」と盛り上がる。
ウォノは「最近は脱色をしたり、髪を染めたりしていました(笑)。この公演のためのスタッフと準備をしていました」という近況を伝え、
「すごく緊張して、ドキドキしています。韓国での活動が終わったばかり。たくさんの忘れられない思い出ができましたが、今回の『#IWONHOYOU』でも、たくさんの思い出が作れたらいいなと思っています」とライブへの意気込みを吐露しながら、にこやかにトークコーナーをスタートさせた。
キーワードで話題を進める「W-log」コーナーの最初のテーマは、“音楽”。
「音楽が自分の人生に占める割合は、100%。音楽をすることでファンの皆さんとコミュニケーションをとることができるし、僕がしてあげられることは音楽だから」と、作詞作曲のキャリアもあり、音楽中心のライフスタイルは相変わらず。
「作業室が家みたい」と曲作りにも励んでおり、「冬にぴったりな曲、踊りたくなるような曲、ファンのための曲などを作っています。今後はバンドでの生演奏や、誰が聴いても楽しめるような曲に挑戦してみたい」と意欲的で、「音楽を通して愛を返して、愛をもらえる。僕にとって音楽は、愛」だと語った。
“HOBBY”というテーマでは、ハマっていることとしてサーフィンとキャンプを挙げた。
サーフィンをしている映像も公開し、「サーフィンはなんだか人生のよう。機会があれば、バリ島、カリフォルニア、日本でもサーフィンをしたいです。日本にはサーフィンができるところがたくさんあるんですよ!」と日本の話題も言及してくれたのは、うれしいところ。
そして“CONTENTS”というテーマでは、「個人YouTubeチャンネルをオープンする予定です。僕の日常を追ったVlog……トレーニングやモッパン(食事をする動画)、クックパン(料理をする動画)なども準備しています」という楽しみな報告もあった。
“静”と“動”を存分に表現 カバー曲やダンス曲を披露した中盤戦
2曲目は、ジャスティン・ビーバーの『Intentions』をカバー。軽やかな歌声で、ダンサーを従えたダンスも楽しげだ。「皆さんに楽しんでもらえるかなと思って選曲しました。衣装も、私服です!」。
続くトークでは、世界中のWENEE(ウィニ:ウォノのファンダム名)から寄せられた動画による質問コーナー。
「好きなアイスクリームの味は?」→「ミルク味」、
「ウォノにとってWENEEは何色?」→「空色。だから今回のアルバムのジャケットも空色にしました」、
「ウォノにとって大事なものは?」→「WENEE、ウォノ、LOVE、この3つ」、
そして日本のファンからの「長所は?」という質問には「よく食べる、体がちょっと良い、あと、かわいい(笑)」 と答え、「愛嬌を見せて!」というコメントにかわいいポーズを披露した。
そして「またファンに会えるようになったらやりたいことは?」という質問には、「とにかく公演を早くしたいです。でも今一番やりたいことは、ハイタッチ! ファンの皆さんの温度を感じられるので」と、日本でのハイタッチ会で数々の伝説を残してきたウォノらしい回答をしてくれた。
トークから続いて小さな部屋のようなセットで歌ったのは、ビリー・アイリッシュのカヴァー曲『I love you』。ウォノの性格とリンクするような優しい歌い口だ。
そしてVTRの後は、この日のハイライトともいえるダンス曲のコーナー。初生パフォーマンスとなるインスト曲『Interlude:Runway』で、ダンサーたちと息の合ったパワフルなダンスを見せ、『WITH YOU』では女性ダンサーとのカップルダンスを、そして活動曲となった『Open Mind』は英語バージョンでのパフォーマンス。
ここまででウォノというアーティストの静と動を存分に味わうことができた。
本編最後には目には涙も!? 穏やかに語った、ファンへの感謝の想い
「ステージができること、WENEEと会えることがすごく幸せ」と、初のオンラインコンサートの所感を伝え、「次のアルバムの準備を大方終えました。すぐにまた、皆さんと会えそうです」と言うと、2020年内に発売予定のアルバムに収録する新曲『FLASH』を本編の最後に披露。
ファンのために作った曲を、ピアノの音色を基調にした柔らかなトラックにのせて歌うウォノ。
なんと、ラップも織り込まれている。バックにしたLEDモニターに映し出された歌詞は、彼のこの1年の想いを綴ったファンへの手紙のように感じられた。そして、曲の最後は彼の目から涙がこぼれたように見えた。
アンコールでは、ステージの中央にマイクスタンドを置いて静かに歌う『LOSING YOU』で幕開け。
「僕からのメッセージを詰め込んだ曲です。WENEEがいるから新しい挑戦をして、前に進めました」と感謝の気持ちを伝えると、
「いる場所は違うけれど、同じ時間に同じ思い出を作ることができました。ひとりでうまくステージができるか不安もあったけれど、WENEEとの時間は、幸せだけを与えると約束します」と言ってラストをキュートな『LOST IN PARADISE』で飾り、約2時間のソロステージを終えた。
彼が書く曲はいつも優しさに満ちていたが、ソロアーティストとしての楽曲でも同様だ。
もちろんグローバルな人気を獲得しているK-POPスターとしてダンスナンバーをメインに活動することになるとは思うが、シンガーソングライターとしてのウォノは、もしかしたら海外での方が高く評価されるのかもしれない。
彼の笑顔と人懐っこさ、そして癒しを与えてくれる楽曲が、ソロアーティスト・ウォノの武器になりそうだ。
外部リンクウレぴあ総研