婚活」が広まり、男女が出会うためのイベントが盛況です。ところが、出会いの場に参加しても、その出会いを交際へと発展させることができる人と、その場限りで終わってしまう人がいます。両者には、どのような違いがあるのでしょうか。

 筆者には、モバイル課金型アプリ初の「恋愛EQ診断」(インデックス・ホールディングス)、結婚相手紹介市場初のアセスメント「結婚EQ診断監修(現在の恋愛傾向診断)」(Zwei)などの監修実績があります。婚活市場にも精通しているので、少々掘り下げて「婚活市場の実態」について解説したいと思います。

出会いが交際に発展しない人の特徴

 お見合いや合コンで出会った相手から、「また会いたい」との誘いを受けても、その後、1回会っただけで次につながらないケースがあります。なぜ、1回のデートで終わってしまうのでしょうか。

 最初の出会いで「また会いたい」と思われるためには、性格、話しやすさ、外見的な好み、学歴や経歴など、好感を得るポイントがあるか否かが焦点となります。ところが、実際のデートになると、「一緒にいて違和感がないか、楽しめるか、話は弾むか、気遣いはあるか」などにポイントが移っていきます。そのことを認識しておかなければなりません。

 お見合いでは、スーツやワンピースを着ていることが多いので、その場ではそれほど違和感なく会うことができます。ところが、「デートに着てきた服を見てがっかりした」という意見が驚くほど多いのです。「一緒に歩きたくない」「清潔感がなくて嫌だった」「相手が普段着で現れ、おしゃれしてきた自分が悲しくなった」などの意見が女性から寄せられています。

 服装は自分が思う以上に相手にインパクトを与えるため、気を使っていなければ、会った瞬間からネガティブなイマジネーションが増幅されてしまいます。気持ちが後ろ向きになると、何をしても面白くありません。練ってきたデートプランも台なしです。

 会話も弾まず、「ご縁がありませんでした」との結果になります。特に、男性はTPOに合わせた、相手に心地よさを与える服装を心がけることが必要です。

男性と女性の思考の違いを知る

 男性と女性の思考の違いを解説します。男性の話題は仕事とお金に関することが中心になります。仕事で成功を収め、お金を稼ぐことが男性にとっての「生きる目的」なのだといえます。

 女性は理想的な伴侶を得ることが中心となります。白馬に乗った王子様と運命的な出会いをして恋に落ち、結婚をして、愛する人の子どもを産み、お城のような家に住みながら、夫に愛され続けて一生仲良く暮らしていけることが女性の考え方の基本です。

 男性と女性では、「感じ方」や「求めていること」がまったく異なることをケースを使って説明します。ある男性が京都に行ったとします。報告を求めたら、次のような内容になるはずです。

「東京10時発の新幹線に乗って、京都へ12時に着いた。昼食を食べて、金閣寺に行って、時間が余ったので銀閣寺まで足を延ばした。17時の新幹線で東京に向かった」

 これは単なる事象の報告にすぎません。しかし、多くの男性に報告を簡潔に求めたら、このような内容になるはずです。では、女性だとどのようになるでしょうか。

「10時出発の新幹線だったので早起きしなければならなかったけれど、久々の旅でワクワクして目がさえちゃって、なかなか眠れませんでした。金閣寺に行って、青空と黄金の舎利殿を見ながら散歩しました。すごくきれいだったので、たくさん写真撮っちゃいました。お昼は精進料理食べたんですけど、野菜がおいしかったです」

 皆さまには、違いが分かりますか。大きな違いは、論理的か感情的かという点にあります。女性にとって男性の話は「へえ、だから何?」。端的にいえば、つまらない話です。しかし、男性は論理的なので、そこに至る筋道や結論、理由、答えを話の中に求めることが多いのです。

 女性は感情が優先します。脈絡などどうでもよく、感情が重視されます。デートなどの場面では、感情的な会話の方が相手の心に響きやすいことは確かでしょう。SNSでメッセージを送る際、顔文字やスタンプを送信するのはなぜでしょうか。感情的な会話の方が伝わりやすいからです。

男性がスマートにリードしよう

 婚活では、男性にリードを求められる場面が少なくありません。男性は女性の感情に寄り添い、自分も会話に感情を乗せて表現することを意識して、女性を上手にエスコートすることがうまくいくコツです。学歴や収入はすぐには変えられません。しかし、自分の感情を表現したり、相手の感情を理解したりしようとすることは、意識することですぐにできるはずです。

 最近、婚活や恋愛系の記事を目にする機会が増えたように思います。「婚活の悲劇」「写真と全然違う」というネガティブ記事のアクセスがよさそうですが、活動している本人は至って真剣です。くだらない誹謗(ひぼう)中傷に惑わされることなく、良い部分、悪い部分の双方に目を向けて、正しい情報をセレクションしてください。