日本では大学や高校で「寮」に入るケースはあまり多くない。日本学生支援機構による調査によれば、日本の大学生で寮生活をしているのは全体の5.5%だったという。一方、中国では寮生活である学校が多く、それゆえ日本や中国、韓国では学生たちの生活環境には大きな違いがあると言える。中国メディアの騰訊網は、日本、中国、そして、韓国の「学生寮」を比較する記事を掲載した。

 記事は、学生寮付きの学校に入学する際に、中国の学生は教師の質のほかに「どんな宿舎なのか」という点も非常に気にすると紹介。また世界各地には必ず学校があるが、気候や習慣が異なるのと同じように学生寮にも大きな違いがあると説明、日本ではそもそも学生寮に入るのは一般的ではないようだが、日本と中国と韓国の学生寮にはどのような違いがあるのだろうか。

 まず中国の学生寮について、学生たちが寝泊まりする部屋の写真を掲載して紹介した。写真を見てみると、部屋には木製の2段ベッドが何台か設置されている他にはエアコンと窓しかなく、非常に簡素な室内となっている。中国の学生寮は1つの部屋に数人が寝泊まりするのが一般的で、2段ベッドどころか3段ベッドというケースもあるようだ。また、学生寮すべてにエアコンが設置されているわけではなく、写真の寮はエアコンがあるだけ「グレードが高いほうだ」と紹介した。

 また、記事は韓国の学生寮についても部屋の写真を掲載し、写真を見ると中国の学生寮の部屋よりも若干狭く、また二段ベッドもかなり低いと指摘しているが、中国の学生寮のようにたくさんの学生を1つの部屋に押し込むわけではないので、部屋は若干狭くても良いのだろう。

 続いて日本の学生寮について紹介。その写真には学生たちが床に座って楽しそうに会話を楽しみ、一緒にテレビゲームをしている様子が映し出されている。日本ではそもそも寮で生活する学生は多くないうえに、寮は個人部屋があるケースが多いようだが、中国の学生寮では「日本のように同級生たちが集まって一緒に楽しく時を過ごすことは少ない」と指摘。中国の学生たちは確かに朝から晩まで勉強漬けであり、1日中図書館で勉強している大学生は珍しくない。

 記事は日中韓では学生寮に大きな違いがあると伝えつつ、日本の学生寮にはテレビがあったり、学生それぞれが自由に時間を使える点が羨ましいとの見方を示しているが、記事には中国人ネットユーザーから「うちの寮は6人部屋だったが、部屋にシャワーやベランダ、テレビがあった。テレビは週末の授業がないときしか見られなかったけど」といったコメントが寄せられていたが、このコメントに対して「ものすごい好待遇の寮じゃないか」といった声があった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)