島根県と松江市は9日、緊急会見を行い、島根県内で新たに92人の新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを発表した。松江市の松浦正敬市長によると、そのうち88人が立正大学淞南高校の関係者で、サッカー部の生徒を中心に135件、教職員6件の検査を終えた結果、このサッカー部に関連した88人の集団感染が確認されたという。88人のうち86人が生徒で、残り2人が教員。80人の生徒が寮生活で、6人が自宅からの通学とのことだ。陽性が確認された88人ついては、現在、県の広域入院調整本部で隔離先を調整している。

【映像】高校サッカー部でクラスター

 県内で90人を上回る感染が確認されたことについて松浦市長は「同一の感染源による感染と推定しており、市中感染が広がっているわけではない」と市中感染の広がりについては否定的な見解を示したが、立正大学淞南高校の終業式が8月7日に行われていたことなどを受け、学外への感染拡大防止を図るうえで「同校の教職員、寮以外の生徒全員に対する幅広い検査を行っていきたい」と対策を述べた。

 また松浦市長は「新型コロナウイルス感染症は誰もがかかる可能性がある感染症。犯人探しやSNS上での誹謗中傷は厳に慎んでいただきたい」とも話し、市民に冷静な対応を呼びかけた。

 松浦市長の発言を受け、島根県の丸山達也知事は今後の対応について、感染が確認された生徒のうち軽症者は感染症に対応した医療機関への入院を。一方、無症状の人に関しては、寮での療養とすると説明。さらに「今回は多くの患者が一度に確認されたこれまでにないケース。今後、次に症状のある患者が多数生じる場合に備え、医療機関のベッドを空けておくために、学校の寮で療養していただくことが適当だと考えた。大勢の患者を移動させることで生じる負担や感染リスクを避けることもできる。寮には県から専門職を派遣して、感染対策を徹底していく」と述べた。

 一方でPCR検査において陰性と判定された寮生については、軽症患者用の療養施設として確保されていた出雲市内の県立施設に移り、健康観察を行っていくという。現状、県においては新型コロナに対応した病床が253床確保されており、即座に対応できる病床は約60床。医療機関全体としては約210床が活用可能な状況にあるとのことだ。(ANNニュース)