7日にベルギーリーグが開幕しました。昨シーズンは4月に打ち切りという形で終わっていてリーグ所属の日本人選手たちは苦労したと思います。そのぶん、今季に向けて張り切っていることでしょう。

ベルギーリーグは近年、日本人選手のヨーロッパへの足がかりとして非常に機能しています。冨安健洋や遠藤航はベルギーを足がかりに5大リーグに移籍しましたし、鎌田大地はドイツからベルギーにやって来て経験と実績を積み、またドイツに戻ることができました。

一方でベルギーリーグはあまり長くプレーしてはいけないリーグでもあります。ベルギーからステップアップできずにプレーし続け、力が落ちてきて別のリーグを探すとしたらかなり条件は悪くなります。

2〜3年で実力を証明して5大リーグに移籍するということが大切で、その意味では「目立つ活躍」をしなければなりません。ベルギーリーグは3年で自分の価値が突きつけられる、非情な場所でもあります。

ベルギーリーグに所属する日本人選手を、僕は3つに分類して考えています。1つは、早くベルギーリーグに馴染まなければいけない選手。今年移籍した松原后や20歳の中村敬斗はそういう立場でしょう。

次に、今年は次のステップに上がれるかどうか勝負の年という選手。伊藤達哉、植田直通、シュミット・ダニエル、鈴木優磨、三好康児が該当します。伊藤は自分の実力を急いで証明しなければなりませんし、他の選手はチームの中心になっていますが、もっと上のリーグから呼んでもらえるような活躍を見せなければいけません。

開幕戦でゴールを挙げた森岡亮太にとっても勝負の年だと思います。ただ、29歳という年齢を考えるとどこを目ざすのか、他の選手とは違った選択も出てくる可能性もあるでしょう。

最後に、早く移籍先を決めてほしい選手。伊東純也が該当します。伊東はこれまでで実力を十分に証明しました。これ以上ベルギーに留まるよりも、上のリーグでもっと自分の価値を認めてもらうというフェーズです。

ベルギーではこれだけたくさんの日本人選手が勝負しています。僕は彼らにエールを贈り続け、活躍を見守っていきたいと思います。