2020年8月9日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)で、ダウンタウンの松本人志さん(56)が行った指摘が視聴者の間で話題だ。

この日、番組では新型コロナウイルスについての特集を放送。その中で、松本さんが「大臣たちのマスク」に言及したのだ。

「あれ、個性出るね、あれ」

番組中盤、コロナによる自粛の影響で日本の4月〜6月の年率換算GDPがマイナス20%台になるであろうとの予測についての議論が行われていた中、話の一瞬の切れ目で松本さんは、「西村大臣のマスクって、なぜ、『飛び出す絵本』みたいになっているのかね? 折り返しのついてる(マスク)」とボソリ。

すると、画面は共同通信社提供の西村康稔・新型コロナ対策担当相の写真に早変わり。出演者たちの笑い声が流れる中、最近、テレビなどでよく見かける紫色の立体的なマスクをつけた西村担当相の写真が数秒間にわたって放送されたのだった。

画面がスタジオに戻ると、パネリストを務めるヒロミさん(55)が「大臣の人々、その人のお気に入りが分かれますよね」と一言。これに対し松本さんは「あれ、個性出るね、あれ」と、自身が関心を示していることを強調した。さらにヒロミさんは「麻生さんはマスクしてないことが多くて、透明なあれ(をしている)」と指摘すると、番組司会の東野幸治さん(53)は「河野防衛大臣は色んな文字が書いてあるデニムの生地のやつ」と指摘するなど、話の本筋ではないものの、マスクの話題で大きな盛り上がりを見せたのだった。

「少し鼻の高いひとは西村大臣マスク?」

日本社会のいたるところでマスク姿が当たり前になった昨今。当然、政治家たちのマスク姿がテレビのニュースで多数流れるという事態になっているわけだが、確かに、閣僚たちのマスクは個性的なものが多いように見受けられ、その結果、「マスクの個性」に言及するネット上の書き込みが散見されるようになってきている。

まず、西村担当相だが、松本さんの指摘の通り、最近は立体感あふれるマスクを着用する機会が多いため、ネット上では「西村大臣のマスク 奥さん手作りかなぁ オシャレ」といったツイートや、「少し鼻の高いひとは西村大臣マスク?」といった、鼻が高い人には西村担当相がしているようなマスクがお勧めではないかとするツイートも飛び出している。

続いて、話題に出た麻生太郎財務相だが、こちらも最近は閣議に出席している際のマウスシールド姿が印象的。委員会質疑などではマスク姿のこともあるが、大臣席に座っている際にはいわゆる「鼻出しマスク」の状態になっていたり、マスクの紐を片方だけ耳にかけているだけの「ノーガード状態」である瞬間が散見される。マウスシールドを多用しているところも考慮すると、息苦しさを回避したいという気持ちが見て取れるのが特徴だ。

政治家のイメージ戦略としても活用?

続いて、河野太郎防衛相。4月下旬には富士山の日の出を描いたマスク姿で有名になったほか、「ワイドナショー」で指摘された「空」「航空自衛隊」「湘南 茅ヶ崎」(河野防衛相の選挙区は神奈川県茅ヶ崎市を含む)といった文字入りのマスク姿がたびたび話題となっており、マスクをファッションとして、またある種のイメージ戦略として意識している様子がうかがえる。

このほか、東京都の小池百合子知事や菅義偉官房長官のマスク姿がたびたび話題になるなど、すでに「マスク姿でどのように見えるか」は政治家にとって重要な一面になっているのも事実。安倍晋三首相がこれまで使用していた「アベノマスク」から「ベツノマスク」に切り替えたことは、それ自体がニュースとなった。

コロナの流行が続く限り、今後も様々なマスク姿の政治家が出てくるのではないだろうか。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)