現地時間7月12日に開催されたラ・リーガ第36節で、久保建英が所属する18位のマジョルカが、4位セビージャと敵地で対戦した。

 残留のために勝点3が是が非でも必要なこの試合で、久保は今シーズンの4点目を決めた前節のレバンテ戦と同様に4-1-4-1の右サイドハーフで12試合連続の先発出場を飾った。

 キックオフ直後から公式戦15戦無敗のセビージャにポゼッションで優位に立たれたマジョルカは、立ち上がりこそコンパクトな陣形を保ちながら応戦していたが、次第に押し込まれてしまう。

 苦戦が続いたなかで、違いを生み出すことを期待された久保も、マッチアップしたバネガとレアル・マドリーから武者修行中のSBレギロンの執拗なマークに手を焼いて、なかなかチャンスを掴むに至らない。

 20分を過ぎたあたりからセビージャの攻勢が強まり、自陣に釘付けにされたマジョルカは跳ね返すのが精一杯の状態に……。そして41分にポソがVAR判定の末のハンドでPKを献上。それをオカンポスにノールックキックで難なく決められて先制を許してしまう。
 
 じわりじわりと攻めるセビージャにボディーブローのようなダメージを受け続けたマジョルカは、1-0で迎えた後半も苦戦を余儀なくされる。

 インテンシティーの高さを見せつけるセビージャに対して、劣勢のマジョルカは反撃の糸口を模索したが、切り替えの素早い相手の守りに為す術がなく守勢に回されてしまう。

 頼みの久保も、積極果敢に仕掛ける“マドリーの先輩”レギロンの対応に追われて、チャンスはおろか敵陣でボールを持つ時間すら限られるようになっていった。

 その後もセビージャに押し込まれたマジョルカは、84分にGKからのロングキックに抜け出したエン=ネシリに鮮やかなループシュートを決められて万事休す。結局、2-0で完封負けを喫して19位に転落。残り2試合で、残留に向け後がない状況となった。

 なお、今節のエスパニョール戦で勝利していた乾貴士の所属する15位エイバルは、マジョルカの敗戦によって残留が決定している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部