2月に現役引退したポポワが壮絶な体験を告白

 厳しい減量、体重制限がつきもののフィギュアスケート。今年2月に現役を引退したベティナ・ポポワ(ロシア)も過酷な減量を科され、太るごとに罰が与えられ、やせるために薬まで使用していたという。ロシア放送局「ロシア・トゥデー」が報じている。

 セルゲイ・モズゴフ(ロシア)らとカップルを組んで、アイスダンスで活躍。2014年のジュニアグランプリファイナルでは3位に入った経験を持つポポワは今年2月に第一線を退いたが、現役時代の壮絶な体験を同局に告白している。

「『100グラム太るごとに罰が』 元フィギュアスケーター、ベティナ・ポポワが現役時代に減量のための薬を使っていたことを明かす」という衝撃的な見出しをともに「ロシアの元フィギュアスケート選手、ベティナ・ポポワがプロキャリアの暗黒部分を明らかにし続けている」と続け、当時味わっていた苦しみなどを明らかにしている。

 アイスダンス選手だったポポワは、パートナーとのリフトなどの技のために、常に減量と戦い続けていたという。

「12歳の頃からいつも体重を減らすように言われてきました。『彼(パートナー)はあなたのことをどうやってリフトするのかしら?』それは、パートナーが私のことを見捨てるかもしれないと、私を脅すための決まり文句だったんです」

 168センチとフィギュア選手としては長身の部類に入るポポワ。自らの体重と向き合い続けてきた結果、健康面でのリスクを抱えていた主張している。そして、それは正しい行為ではなかったと考えているようだ。

「体に薄いフィルムを巻き、休むことなく4時間走ったこともあります」

「常に体重を減らすよう、体を脱水させるための薬さえ飲んでいました。体に薄いフィルムを巻き、休むことなく4時間走ったこともあります」

「もちろん、こうしたことは肌、心臓、そして体全体に悪影響を与えました。体重を測ることが怖かったですね。というのも、100グラム太るごとに罰があったんです。摂食障害になっていました」

 壮絶な体験をこのように振り返っている。

 平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワも過去に現地のテレビ番組で「100グラム単位」での体重管理を告白するなどし話題を呼んだこともあった。

 特に女子フィギュア界では体重が増えるとジャンプなどに影響し、パフォーマンスが低下するとされている。過度な減量により、摂食障害などを引き起こすケースもあり、健康面でのリスクについてはこれまでも度々問題視されていたが、改めてポポワの告白が注目を浴びている。(THE ANSWER編集部)