《既に要望は届き続けていることと思います。調整に時間がかかっているのだと理解しています。私達の受信料での放送局としての英断を!》

【写真】ちょ、待てよ!  路上でタバコに火を付ける木村拓哉

 毎週月曜日の夜10時から11時ごろまでの間、ツイッターをはじめとしたSNS上にはこんな切実な声が上げ続けられているのをご存知だろうか。

“彼女”たちが「#SMAP完全版」「#NHK_rerun(再放送)」のハッシュタグとともにメッセージを届けている相手はNHKで、要望しているのは『プロフェッショナル仕事の流儀SMAPスペシャル完全版』の再放送だ。

 事の発端は4月8日、同番組が公式ツイッターで過去の傑作から再放送リクエストを募ったことから始まる。すると翌日までに8000件以上のリクエストコメントが寄せられ、そのほぼ全てが“SMAP完全版”を望む声だったのだ。

 にもかかわらず、「再放送決定」の吉報は届かず。ファンの「まだか、いつか」の大合唱に『プロフェッショナル』は、

「“こんな時だからこそもう一度見たい…という気持ちは私たちも同じです。可能性、探り続けていきます”と番組ツイッターで応えたのです。NHKとしては、あくまでも“努力していますよ”、再放送できないのは“こちらのせいではないですよ”とアピールしたかったのかもしれません。とはいえ、NHKは国民の受信料で運営される公共放送ですから、視聴者の要望に対してしっかり“結果”で返す責任があると思いますよ」(民放キー局関係者)

NHK「みなさまの声」に異変

 NHKが「可能性を探り続けて」約3か月が経つ今も、冒頭のようなファンの声を含めた、SMAPを求める行動は衰えるどころか勢いを増しているのだ。

 彼女たちの“標的”になったのは番組ツイッターだけにとどまらないーー。

 NHKの公式HPには、視聴者の声を紹介する《みなさまの声にお応えします》というコーナーがある。ここに届いた意見や要望、問い合わせは集約されて各部署で共有されるというのだが、「週刊みなさまの声」最新号(6月15日〜6月21日)内の《再放送希望の多かった番組》ランキングに、『“可視化”でまるわかり! 新型コロナ対策の新常識』に次いで、2位に“SMAP完全版”がランクインしているのだ。

「もはや執念。NHKとファンの我慢くらべですね(苦笑)。再放送できないのは、二次使用を含めたSMAPの版権をジャニーズ事務所が所有しているからとも言われています。加えて、香取慎吾ら『新しい地図』の3人と中居正広の独立。そして残留した木村拓哉と、SMAPが3つに分裂している現状では、そこをクリアにするのは難しいと言わざるを得ません」(芸能プロ幹部)

 SMAP完全版は放送されるのだろうか。NHK広報部に問い合わせると、

《お問い合わせの番組については、現時点では放送の予定はありません。再放送する番組は、視聴者の方々からの要望やさまざまな要件などを踏まえて判断しております。決まり次第、番組のホームページなどでお知らせしております》

 と書面で回答。《再放送できない理由》も併せて聞いていたのだが、そこには触れられなかった。

SMAP時代は「適当だった」

 6月29日、主演ドラマ『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)の番宣を兼ねて出演した『帰れマンデー見っけ隊!! 3時間SP』で、2月に開催されたソロツアーについて触れた木村。1人で『夜空ノムコウ』も歌唱した同コンサートで「初めて喉のケアをしましたね」と気合が入っていたことを明かし、一方でSMAP時代は「もう、なんか適当」とおどけて見せた。

「もちろん、場を和ませる冗談でしょうが、そのコンサートシーンも収録された“SMAP完全版”を待ち続けているファンにとって、あれは“適当”と言われたら良い気はしないのでは? ファンには酷ですが、この木村の姿だけで再放送は実現しないと思えてしまいます。

 すでにメンバーはそれぞれの活動を確立しているわけで、再放送は現在の彼らのイメージや戦略、クライアントとの契約に影響する可能性もあります。彼らは今後も“ソロ”で稼いでいくわけで、いまさらSMAPというグループのイメージを蒸し返されたくないメンバーもいるのかもしれません」(前出・芸能プロ幹部)

 ファンが思うほど、全てうまくはいかないみたいだ。