昨夏にベルギーのシント=トロイデン(STVV)から、イタリアのボローニャに加入した冨安健洋は、着実に指揮官の信頼を勝ち得ているようだ。

 現地紙『Il Resto del Carlino』のマルセロ・ジョルダーノ記者は7月3日付けのオンライン版で、「シニシャの疲れ知らずのサムライ」というタイトルのコラムを更新。冨安を「クラブの将来を救う」と称えている。

「アタランタに所属する1998年生まれのムサ・バロウがセリエAの話題をさらっているが、ボローニャのホームには、毎日のように堂々としている98年生まれがいる。それが、タケヒロ・トミヤスだ。

 彼は苦しみながらもクリスチアーノ・ロナウドとマッチアップを経験した。そしてサンプドリア戦でも奮闘し、カリアリ戦でも90分間に耐え、チームを救うパフォーマンスを披露した。堂々としていることに加え、堅固だ。間近に迫るインテル戦でも、その存在は浮き彫りになるだろう」

 さらに、「彼の継続的な特長は、セリエAで1年目のパフォーマンスだけではなく、最も気配りのできる選手のひとりであることだ」とピッチ外での振る舞いも称賛している。

「間違いなくロッソブルで最も価値を高めているプレーヤーであり、注目を集めながらも、フロント側が『まだ売らない』と言っているのは、今以上の存在になることを確信しているからだ。そして、シニシャ・ミハイロビッチは、彼をCBで採用することを希望しており、それを叶えるためでもある。

 こんな若くて、信頼できるCBがいかに希少な存在であるか。そして公式戦24試合をこなしていることを考えれば、彼がロッソブルのDFの堅実さを高める、チームの未来であり、救済策のひとつであることは間違いない」

 今季は右SBとして定着しているが、来シーズンは本職のCBでの起用も十分にありそうだ。ミハイロビッチ監督の信頼もがっちり掴んだ日本代表DFは、強豪インテルとの一戦でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部