菌床きのこメーカーのハルカインターナショナルは日本で初めて、高級きのこ「アミガサタケ」の人工栽培に成功した。レストランなどに試験販売を始め国産マツタケ並みの価格で取引しているという。国内で流通するアミガサタケは、南米で自生し、乾燥させたものが主流。同社の技術は海外の人工栽培よりも安定して収穫できると見込まれ、商用人工栽培技術を確立して生産者を増やす考えだ。

 アミガサタケは、欧米でモリーユやモレルと呼ばれ、高級食材として知られる。

 人工栽培は、フランスや中国などでも取り組まれているが、安定供給できる商用人工栽培技術には至っていない。国産初の人工栽培は、マッシュルームと同じ培地方式でできた。同社は2019年秋から3アールのハウスで、竹チップの発酵物などを栄養材にして発生環境を整えてきた。

 同社は、18年に日本で初めて、きのこの女王と呼ばれるキヌガサタケの商用人工栽培にも成功している。