宮崎駿監督の名作アニメーション映画『もののけ姫』はアメリカでの公開時、編集して上映時間を135分から90分にするようプロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインから脅されていたという。元スタジオジブリ海外事業部取締役部長のスティーヴ・アルパートが16日にアメリカなどで発売する回想録「Sharing a House with the Never-Ending Man: 15 Years at Studio Ghibli」の中で明かしていると、アニメーションニュースサイト Cartoon Brew などが伝えている。

 ハリウッドの大物プロデューサーとして女性たちを食い物にし、現在、性的暴行などで禁錮23年の刑に処されているワインスタインは、配給権を獲得した作品を強引にカットしまくることでも悪名高かった。1999年当時、ワインスタインの映画会社ミラマックスはディズニーの子会社で、『もののけ姫』のアメリカ配給を担当していた。

 もともとカットや編集はナシで公開するという約束だったものの、映画を観たワインスタインはアルパートに45分ぶんカットするよう要求してきたとのこと。アルパートが「宮崎監督は納得しない」と言うとワインスタインは怒り狂い、「もしおまえがこのクソ映画を彼にカットさせないなら、おまえをこのクソ業界で二度と働けなくしてやる! わかったのか!? 二度とだぞ!!」と脅されたのだという。アルパートとスタジオジブリはこの脅しに屈せず、『もののけ姫』はカットされることなく米公開された。(編集部・市川遥)