26日放送の『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)で取り上げられた女性が、番組の編集に対して抗議している。

 この日、番組は「美を追求した落とし穴&顔面崩壊からの復活2時間SP」が放送され、美を追求した結果の世界各国のさまざまな体験談が取り上げられていたが、最後に紹介されたのが、現在ライターやコラムニストとして活動する日本の女性の体験談。番組では、女性が大学時代にした失恋をきっかけに、「痩せていたら嫌われなかった?」という思いから食に関する本を多く読み、日本の伝統的な食文化に触れ、自身が「良い食べ物」と思った白米ばかりを食べるようになったと紹介した。

 ​>>『世界仰天ニュース』衝撃映像に軽く炎上も、視聴率好調 人気の秘密は<<​​​

 そして、VTRでは「白米にはたんぱく質、脂質、各種ミネラルがたくさん含まれていると知った」「『これは身体にいい』とご飯ばかり食べるように」と、女性が白米の栄養バランスに注目し、白米ばかり食べるようになったと受け取れるような取り上げ方をした。その後大学を卒業し新聞記者になった後も、白米中心の生活を続けていった結果、ある時坂道を上れなくなったといい、夜に胸の痛みを感じたとのこと。これらの症状についてナレーションでは、「自分が身体にいいものを摂り過ぎた結果だった。特にビタミンB1が足りなかったと思われる。これが不足すると食欲不振や倦怠感、神経に症状が出るので、手足を動かしにくくなる」と説明。最終的に女性は新聞社を辞め、現在は農業をしていると紹介されていた。

 しかし、放送の翌27日早朝、この女性はツイッターを更新して番組について触れ、「お米ばかり食べるきっかけがなぜかお米の栄養素に着目したことになってた。全然違う」とそもそもお米をたべるようになったきっかけが異なるとし、「お米の文化的側面に魅了されたことを説明したし、栄養素を気にして食事をすることは嫌いだと散々説明した」と、番組でフィーチャーしていた“栄養素”の部分を全面否定。「番組制作者が理解できないことは事実ではないことなのか」とつづった。また、「取材に来る前からストーリーが決まっていたんだろうなあと思う。でも取材者は実際に取材してみて想定と違ったら頭を切り替えないと取材の意味がないと思う。限りある時間枠の中で視聴者に分かりやすく伝えなければならないことは分かる。でも、そのことと事実を変えるのは違う」と元新聞記者ならではの視点で取り上げ方について批判し、さらに、「当時坂道を登れなくなったのはビタミンB1不足なんかではなく、ガリガリに痩せすぎて筋肉が落ちまくったから(と取材時に説明した)。ビタミンB1話はどこからやってきたのか。当時医師からもそんな指摘はされていない」と説明していた。

 この一連の抗議に女性の元には、「それだと内容が変わりますね。酷い話」「自分たちの台本通りの番組を作りたいだけか…」「素直にテレビ側のやってるのが事実だと信じてしまうので怖いですね」という声が集まっていた。

 まったく異なる取り上げ方をした番組側に、多くの不信の声が寄せられていた。

記事内の引用について
柏木智帆さんツイッターより https://twitter.com/chihogohan