酪農家がDJを務めるラジオ番組が、酪農が盛んな北海道の十勝地域で人気を集めている。広尾町の酪農家、砂子田円佳さん(37)。酪農や十勝の魅力を地域の人に伝える。隔週だった放送が4月からは週1回にレギュラー化。同局には「農業の番組があって良いね」などの反響があるという。

 番組名は「とかちウーマンフロンティア」。帯広市のコミュニティーFMラジオ局「FM―JAGA」で1月から始まった。きっかけは、昨年12月に同市で開かれた「酪農女性サミット」を同局のラジオで告知したこと。その後、多くの人に酪農の魅力を伝える番組をやりたいと、砂子田さんが同局に訴えた。

 同局では、リスナーに農業従事者が多いが、農業に特化した番組はなかった。同局は「農業の番組を作りたいとの思いがマッチした」と話す。

 番組は、牛に携わる仕事をするゲストを招く。5月の放送では、プラスチックの板で牛をモチーフにしたアクセサリーなどを作る中家智子さんが登場。飛行機から見た十勝平野の美しさに感動して帯広畜産大学に入学を決めた話や牛のアクセサリーを作るきっかけなどを話した。

 砂子田さんは、講演会やメディアへの登場が少ない人をゲストに呼ぶ。注目されると、自信につながると考えるためだ。

 番組は、毎週土曜日の午前8時30分〜9時。スマートフォン向けアプリ「リスラジ」で全国で聞ける他、放送後は動画配信サイト「YouTube」でも。