現地時間4月3日、サラゴサ地元紙『El Periódico de Aragon』は、スペイン2部サラゴサの下部組織出身であるアンデル・エレーラ(パリ・サンジェルマン)が、香川真司へ“特別な感謝”を述べたと報じている。

 アンデルは香川とマンチェスター・ユナイテッドで数か月だけチームメイトで、この日本代表MFがサラゴサに加入した際には、助力したとも言われている。

 サラゴサでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、市議会と地元財団などが強力して「Vamos Zaragoza」と名付けたキャンペーン及び基金を設立。アンデルはこのキャンペーンの大使に命じられており、自身も地元へ寄付したことを明らかにしている。

 そのスペイン人MFは2日、自身のツイッターを通じて「キャンペーンに参加してくれた方々、本当にありがとう。おかげでこのプロジェクトは順調に、そして大成功を収めている。心から感謝したい」とメッセージを発信。そして、香川に感謝の意を表わしている。

「協力してくれた人々のなかでも、特にシンジ・カガワに感謝したい。彼にとってここは地元でもなく、まだ加入からそう長く年月は経っていない。それなのに、このキャンペーンにおいて最も印象的な貢献、寄付をしてくれた。本当にありがとう」

 寄付金額は明らかにされていない。『El Periódico de Aragon』によれば、この基金は先週木曜日までで40万8000ユーロ(約5100万円)を集め、これにより多数の支援プロジェクトが可能になったという。

 まずは、新型コロナウイルスの影響で困窮する500世帯へ、生活必需品購入や家賃の支援として、各250ユーロ(約3万2150円)を助成するという。加えて、医療施設への支援、サラゴサの貧しい高齢者への食料配給に使われるようだ。

 エレーラの報告には、「ありがとうカガワ、あなたは日本人というだけではなく、素晴らしいアラゴン地元民です」、「いつも僕らを助けてくれるエレーラ、そしてミスター・カガワ、本当にありがとう!」、「心の底から感謝を」といった感謝のコメントが寄せられた。なかには日本語で「バディありがとう。サラゴサはいつもあなたのそばにいて、あなたのそばにいる」(原文ママ)と感謝を述べているサポーターもいた。

 香川の行動は、人々の心に強く刻まれたに違いない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部