ヨーロッパでの新型コロナウイルス感染拡大の要因と言われるチャンピオンズリーグ(CL)での一戦について、欧州サッカー連盟(UEFA)会長のアレクサンデル・チェフェリン氏がコメントした。30日、スペイン紙『マルカ』が報じている。

 2月19日、CL決勝トーナメント1回戦ファーストレグのアタランタ対バレンシアの一戦がミラノのサン・シーロで開催された(アタランタのホームスタジアムの収容人数がCLの規定に満たないため)。試合には、アタランタのホームタウンであるベルガモから35,000人ほどが、スペインのバレンシアからは2,500人ほどが訪れていた。

 試合はアタランタが4−1で快勝した一方、イタリアではこの試合から2日後に国内初の新型コロナウイルス感染者が確認された。その後、イタリアではミラノやベルガモの位置するロンバルディア地方が、スペインではバレンシアが感染拡大の中心地となり、バレンシアの選手とスタッフの35%に感染が確認されるなど、現在の大規模な拡大へと繋がっている。

 専門家もこの試合が爆発的な感染の引き金となった可能性を指摘する中、UEFA会長のチェフェリン氏はこの試合を通常通り開催したことについてコメントした。

「2月19日の時点では、ロンバルディアが感染の中心になるなんて誰もわからなかっただろう。誰がそんななかで開催しないと言えるんだ?」

「私たちは常に専門家たちのアドバイスに従っているが、どうすることもできなかった」

 また、無観客試合となったセカンドレグに関しては、こう見解を示した。

「1日で決断を下すことはできない。契約や合意の問題があるからね。フットボールはまだその時はヨーロッパ中でプレーされていたし、国境も封鎖されていなかった」

「ファンがスタジアムの外に集まってしまったのはスペイン当局の責任だ」