中国で高い人気を誇る日本アニメ。最近では中国のテレビで日本アニメが放送されることはかなり少なくなったが、ネット上では多くの日本アニメを見ることができ、特に新型コロナウイルスの問題で外出できない中国人にとって、ネットでの日本アニメ鑑賞は楽しみとなっていることだろう。

 そんな中国人は、日本アニメが日本に関する情報源となっている場合が少なくなく、そのためアニメの中のことが日本の日常で見られることと勘違いする人もいるようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本の学園アニメが中国人に与える5つの誤解について紹介する記事を掲載した。

 その1つは「幼馴染がいて部活に入ると熱血の青春時代を送れること」。毎朝隣に住む幼馴染が起こしてくれ、たまたま出会った人が同じ部活だったなどということはまずあり得ず、「日本人にはみんな幼馴染がいるわけではなく、部活動は同じ趣味の人の集まりに過ぎない」と指摘した。

 2つ目は「更衣室で着替えること」。実際には教室で着替えるケースが多いと伝えた。3つ目は「先輩後輩の分け隔てなく和気あいあいとしていること」。実際には日本は先輩と後輩との間には「大きな壁」があり、先輩に対する態度は十分に気を付けなければならないと注意を促した。

 4つ目は「お昼にはみんな弁当を食べること」。実際には学校に食堂があり、食堂で食べる人は少なくないと伝えた。弁当の人もいるものの、必ずしも多いわけではないとしている。また、「屋上で弁当を食べる」というシーンもありがちではあるが、実際の学校ではその多くが屋上へ上ることを禁止していると指摘した。5つ目は「制服のスカートが短いこと」。学校があんなに短いスカートを制服にするわけがなく、多くの学校では先生の管理が厳しいのが現状だと伝えた。

 確かに、日本の実際の学校生活を知らなければ、アニメでイメージが形成され、誤解してしまうことは否めない。とはいえそれだけ日本アニメは少なからぬ中国人に影響を与えているとも言えるだろう。最近ではアニメの舞台を訪れる「聖地巡礼」も人気だという。新型コロナウイルスの問題が収束すれば、また多くの中国人アニメファンが日本を訪れるに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)