統一戦のメインビジュアルにカシメロの姿なし、プロモーターは憤慨

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)は、4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスでWBO王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)と3団体統一戦を行う。トップランク社と米国での放送局「ESPN」は暗雲漂うラスベガスに浮かび上がる井上のクールなメインビジュアルを発表。モンスターのラスベガス初上陸を盛り上げているが、カシメロ陣営はフィリピン人ファイターが一切映っていないことに「これは無礼だ」と激怒している。フィリピン地元紙「マニラ・ブレティン」が報じている。

 3階級王者同士の対決となるラスベガス決戦を前に、米マイアミを事前合宿の地に選んだカシメロ。「彼はアメージングな状態になろうとしている」と語ったのは、カシメロ のプロモーターを務める「MPプロモーションズ」のショーン・ギボンズ氏だった。

 カシメロの調整過程に自信を浮かべる一方で、米国で発表されている3団体統一戦プロモーション用のポスターに不満を爆発させている。

「これはカシメロに対する無礼だ」とギボンズ氏は激高したという。

 記事では「ボブ・アラム氏率いるトップランクは、12回戦の日程を発表した。また先週、同氏はイノウエだけを大々的に取り上げた、このショーの広告とともに登場した。イノウエはゴジラのように描写されていた一方、文字以外にカシメロは一切登場しなかった」と報じられていた。

早くもリマッチ想定「再戦するときには、我々は同じことをするだろう」

 発表されたポスターの主役はモンスターだった。雷雲漂うハリウッドのマンダレイ・ベイの後ろに大きく浮き上がる井上の姿はまるでゴジラ上陸。モンスターの赤い文字が一際目立つクールなデザインで、カシメロの名前は広告の右下に小さく記されているだけ。パウンド・フォー・パウンド3位で世界的な評価を手にする井上と、カシメロでは知名度にかなりの差があるが、扱いの違いにギボンズ氏は憤慨していた。

「再戦するときには、我々は同じことをするだろう」

 これまで再三再四、井上を挑発してきたギボンズ氏はカシメロが井上を倒し、その先にはリマッチがあると皮算用している様子。その際にはカシメロのみ登場の告知で、雪辱を果たすつもりのようだ。(THE ANSWER編集部)